人体実験とナウシカ




この話はエロス大盛の14の続きみたいな話です。




 ある日いつもマン公がカノンとの逢引に利用している海辺に行くと、待ち合わせの場にはカノンではなくムウとアルデバランとシャカと貴鬼が海水浴を楽しんでいた。

厄介な奴等に関わりたくないなと、マン公は携帯でカノンに待ち合わせ場所の変更を伝えるべく電話をかけてみる。

するとカノンの携帯の着信音『俺の/海』が貴鬼の作っていた砂の城から流れて来たではないか。

三角の塔と思っていた物はカノンの頭だったらしく、貴鬼が携帯を開いて持ってあげているのが見えて思わず助けに走ってしまった。

「イジメか貴様等!?」
「おや、お久し振りですね。コキュ(略)以来ですか?その節はどうも…。」
「イジメなどではない!これは人体実験だ!!」
「尚酷いわ!カノン!! 大丈夫か!?」

頭部と思しき塔から砂を払ってみると、出てきたのはカノンではなくサガであった。

「…何だ貴様、私を愚弟と間違えるなど…」

マン公は全てを聞く前に砂をかけ直し貴鬼から携帯を奪い返した。

「あっ!? 何するんだよ!? オイラが拾ったのに!」
「拾ったのか!? コレはカノンのだろう!奴はどうした!?」
「カノンなら、このサガの暴走に昼過ぎ巻き込まれて教皇宮のどこかに埋もれて…」
「助けてやれよ!! 教皇宮だな!?」

恋人の一大事、とマン公は慌てて駆け出す。



「…埋もれて出て来て今は海の家でイカ焼きとビールを待っているのに…」

最後まで聞かないで走り出してしまったマン公を見ながらムウとアルデバランは再びサガを掘り出してみる。

「未だ髪色が少し抜けてませんね。」
「ムウ…、こんな昔のフグの毒抜きみたいなので黒サガが治るのか?」
「治りませんよ?只の人体実験ですから。」
「放せ!! 私は黒くなってなどいない!!
アイオロス達の暴挙に制裁を加えただけだ!」
「放っておけば良いんですよ。アイオロスの趣味なんですから。
そのせいでまたアイオリアが引き籠もりそうですが。」

先日アイオロスとカミュが日本で体操着騒動を起こし、本気で怒ったシュラが再びアイオロスを半殺しにしてしまい、主の危機に射手座の聖衣が日本に飛び出す騒ぎがあった。

その翌日、ボロ雑巾の様になったアイオロスを鬼の形相のシュラが引き擦りながら聖域に戻って来た。

一緒に日本から戻って来たカミュとアフロディーテとデスマスクが教皇宮で手当てをしていると、何事かと心配して見に来たサガとアイオリアがPCに録画されたシュラ×カミュ動画(カミュが襲い受なので一見カミュ×シュラ)を観てしまいショックを受けてアイオリアはブッ倒れ、サガは満身創痍のアイオロスに引導を渡すべく必殺技を出してしまい、結果、現在教皇宮は半壊し激上したサガをムウと休暇返上で駆け付けた(※野次馬根性で)シャカがこうして砂に埋めて落ち着かせ様としている所であった。

「しかしアイオロスも懲りないと言うか…」
「アレは趣味と云うより仕事ですね。
教皇としての仕事はこなしているんですか?」
「…していたら私は今頃双子座聖闘士として各地で働いている…」








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