聖域緊縛07時の3





 シャカもカミュの緊縛よりも、一輝が目を覚ましたらどんなリアクションを取るのかに興味があるので、カミュを中途半端に煽っておきながら放置プレイして、瞬達と共に消えてしまった。

残された者達は気まずい思いでカミュを見るが、それすら良かったのか一人身悶えしていたのでサガとアフロディーテは持ち場に帰る事にした。

カミュは計らずも手元に戻って来た本を、氷河やミロに読ませマスターして貰おうと思ったが瞬程の逸材にはならない事を見抜いていてた。

そしていつの日か、瞬に緊縛して貰う事を夢見て今の所は自身でマスターしよう、そう胸に誓い、立ち上がるのであった。







 そして日本ではこれまた身に覚えが無いシュラが瞬に玄関先で緊縛されていた。

「だから!あの本はカミュが買って…!」
「だからって、僕の部屋の前に置かないでよ!?」
「置いた覚えは無いとさっきから言って…!!」

実は捨てた本をアパートのゴミ捨て場で見付けて、面白がって瞬の部屋のドアポストに入れたのはデスマスクであった。
だが当のデスマスクは既に聖域で成敗されていたのでシュラは本当にとばっちりを食らった事になる。

 一方、シャカは緊縛されたまま意識の戻らない一輝と瞬を日本に送り、ついでにエビ反り吊り緊縛で折檻されると云うマニア向けな姿のシュラを堪能してから聖域に戻った。

新教皇にその撮影動画を1週間の夏休みと引き換えに渡し、自身は再び日本の瞬の元に戻っていった。
緊縛を極める為だった。と後にシャカは語った。

その後聖域では緊縛ブームに沸いたと云う。

特に縄の素晴らしさを啓蒙し若き縄マスターと呼ばれる様になったカミュと、緊縛の始祖とも云える瞬と直接修行に励み縄神と呼ばれるシャカの双璧に寄って。

だが、そんな2人も瞬の腕前を思い出しては溜め息を付き遠い目をする日々を送るのであった。

「一度あの鎖で縛られてみたい…。」と。





聖域緊縛07時・<了>







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