↑の説明の2
サガは目を覚まさず、シュラは利き腕が肘より下が無いまま復活を果たした。
「やっぱり何も言わないでコキュートスから引き吊り揚げて顔パンしたからかしら…?」
「沙織さん何やってんの?!」
「だって説得しようとしたら滝涙しながら謝り倒して人の話聞かないんですもの…」
サガはとりあえず聖域にこの一年程の間に出来たばかりの聖域総合病院に入れ、シュラの腕は紫龍に叩き斬られた際にアームパーツごと行方不明になっていた事が判明したので、シャカが針金で作ったダウジングで捜索する事となった。
「冥王編ではちゃんと腕が付いていたのに…」
「気にするな紫龍、それよりも針金のアレとアイオリアの飼い犬をどうにかしてくれ…」
遠い目をしながら紫龍を宥めるシュラの足下にはアイオリアの飼い犬・グラグラ(雑種♂四歳)がハヘハヘ云いながら腰を一生懸命すりつけていて、アイオリアがその度真っ赤になりながら引き離そうと奮闘していた。
シュラの斬り落とされた左腕はかつての戦いの場には無く、捜索は難航するかと思われた。
が、シャカの針金とアイオリアの飼い犬は奇しくも同じ方向へと向かう。
流石は神にもっとも近いダウジング!(と犬)とwktkしながら向かうが、着いた先が飼い犬の犬小屋で脱力した一行であった。
「む…?」
それでも自分の力を疑わぬシャカが、針金が示した箇所を自ら穴を掘り始めると黄金のアームパーツが出て来きたではないか。
「おぉ!」
「これは…!しかし何か…」
黄金の鎧と一緒に地中に埋もれていたのはくすんだ乳白色の棒状の物。
「…骨…?」
「「いやァァァーーッ!!」」
紫龍とアイオリアが抱き合いながら叫んだちょっとした事件が発生した日であった。
聖戦後の聖域の状況説明・1(了)
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