蟹汁話の3





「離せッ!サガ(汁)…!!」
「フン!暫くそうしていろ!!」

デスマスクを緊縛していた荒縄を解くとアフロディーテを縛りあげ、藻掻くアフロディーテと失神したままのデスマスクを置いてシュラはその場を去ろうとした。

が、

乳白色の汁塗れで縛られ喘ぐアフロディーテにまたも目を奪われる。
エロいのだ。

シュラが思わず生唾を飲み込んだ時、背後からすっかり忘れていたサガが噛り付いて来た。
乳首に。

「〜〜ッッッ!!??」
「はにをほっひひていふ?」
「はっ…!放しッて、から喋ろ!! 離せ!」
「ディテよ、シュラがお前の姿に勃起しているぞ!」
「アラやだこの子ったら!! よっしゃ来い!シュラぁ!!」

相変わらず漢らしい誘い方に思わずシュラの勃起は萎え、おかげで無理な姿勢だったサガも引き剥がす事に成功しシュラは脱出する。
逃げる際に二人の股間にダメージを与えながら。

「ッ!?」
「ぐぉッ!!」

ついでにデスマスクの腹まで踏んでしまって蟹が目を覚ました。

「!?いってぇぇぇ!?」

その瞬間、部屋の時は止まった。
蟹は…蟹汁ではなく蟹ミソを漏らしてしまったのだ…。

シュラは光の速さで部屋から脱出し、背後から聞こえる叫び声を無視して自宮へと逃げるのであった。






 宝瓶宮ではカミュが旅立つ準備をしている所でシュラを上機嫌で呼び止める。

「やあシュラ!アイザックの初の精通祝いは何が良いと思う?
やはり新しいパンツか?」

すっかり教皇の間に居た謎の男の事を忘れた様なカミュに安堵し、思わず涙を流しながらカミュの名を呼び掛け近寄る。
すると、

「!! やはりそうか…、初の精通…
私自身を優しく貰って貰おう!」

と激しく勘違いをし、笑顔で旅立とうとする。
それでは淫行罪になるのではと(今更)シュラは必死で止める。

「待てカミュ!その、そういった事はそっとしてやるべきでは…!」
「だが私は嬉しいのだ!これを祝わずしてどうする!?
きっと先程居た、デスマスクもアフロディーテも謎の黒髪の男も祝ってくれるぞ!?」

カミュは黒サガの事をしっかり覚えていた。

思わずもう一度殴り倒すと、シュラはカミュをどうすべきか考える。

そこへミロがカミュを訪ねてやって来た。

「カミュ〜って、シュラ!?
珍しいな!!」

普段宝瓶宮で見る事の無いシュラに驚き、その足下に転がるカミュにまた驚くミロに、教皇宮での乳首話は端折って弟子@の精通祝い話を説明してやった。

するとミロは
「本当に弟子汁なのか確認すれば良い」
とこれまたアレな提案をして来た。

馬鹿馬鹿しい話ではあるが、暫く聖域から離れたいシュラはミロと共にカミュを担いでシベリアへと向かうのであった。








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