蟹汁話の2
「ふははは!! どうだ!雄っぱいから乳は出るぞ!?
さぁデスマスクよ!ビュービュー出し、果てるが良い!!」
入口で呆然とシュラとカミュが見ていると、冷静に見守っていたアフロディーテが二人に気付き近寄って来た。
「やあ、雄っぱい日和だな。
お前達もどうだ?」
「…どうだも何も…あれは誰だ?」
教皇宮の謁見の間の控室とは云え、見た事の無い黒髪の美形が黄金位のデスマスクを縛りあげて激しく無体を働いている。
カミュの質問にアフロディーテとシュラは『しまった!!』
と、思うと二人同時にカミュをブン殴り倒す。
「不味いな…」
「不味いなって貴様等がこんな所でアホな事やるからだろ!!
オイ!サガ!カミュに見られたぞ!?」
「んひぃぃぃッ!! もっ、もうダメ…ッ!!
お腹いっぱいぃぃぃ!!」
「飲んでる方が喘ぐな紛らわしい!!
蟹ぃ!いい加減にしろ!!」
しかし、デスマスクも絶頂に次ぐ絶頂のせいか乳首から乳白色の蟹汁を吹き出しながら失神していた。
直接殴って起こしてやろうとシュラが近づくとアフロディーテに腕を取られ妨げられる。
「何だ!?」
「サガは未だお楽しみ中だ。
それよりお前も乳首から乳出したんだって?」
下品に舌なめずりをしながら微笑むが、どこまでも美しいアフロディーテに見惚れながらもシュラは否定をする。
「アホか!アレは只、あいつが人の胸にぶっかけた汁を乳だの何だのと騒いだまでだ!
大体男から乳が出る訳…「あるぞ!?」
てっきり失神したと思っていたカミュが意識を取り戻し会話に参加してきた。
「私は最近幼い弟子Aを受け持ったのだが、母を恋しがり、むずがる幼子をあやして寝かし付けた時など母乳でぐちょ濡れなのだ!!」
「なのだって…!! 男でありえんだろ!?」
「シュラの経験談で行くと…、
そのぐちょ濡れの液体も誰かの精液なのか?
カミュ、周りに誰か居なかったのか?」
「弟子@が居たが…!? まさかアイザックが出して私にぶっかけたのか!?
いかん!初の精通祝いをしてやらねば!!」
そう言うや否やカミュはシベリアに戻る為帰ってしまった。
「結果オーライでは無いか?」
「…サガと蟹は?」
「未だやってる。それよりシュラ、お前の乳を…」
「だからアレはサガ汁だ!!」
「サガ汁ならば尚の事!! 飲ませろ!!」
既に洗い流したとか、それならば直接サガから飲めとか、色々ツッコミをしたかったがシュラはとりあえず回避に専念する。
暫く攻防を続けていたがアフロディーテが蟹汁に足を滑らせ床に転がってしまう。
「!! くそッ!?」
「!貰った!!」
すかさずシュラが上から抑えアフロディーテの動きを捕えた。
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