血の池サジマ・2
「全身、マッサージですか…」
「うむ、中々気持ちの良い物であったぞ。」
「でも何か、バラの香りがハンパ無いんですが…」
《アクメテラピー》の文字を斜線で訂正し、
《アロマテラピー始めました》と、冷やし中華始めました的に書かれたホワイトボードを前にサガは迷っていた。
先輩聖闘士のオススメを断る訳には行かず、
かと言ってバラ臭漂う密室空間では確実にアフロディーテが待ち構えているに違いないだろう。
アフロディーテは昔からサガを好いていて、最早信仰と呼べる程身も心も文字通り捧げていたが、身体の成長と共に女遊びを覚え最近では隙あらばサガを女役にしたいと狙っていた。
その願い適わず冥界へと墜ちたが、何の因果か未だこうして現世での生活の延長を続け尻穴を狙われる毎日(?)をサガは送っていたのであった。
思わず過去の様々なヒヤリハット(尻穴的に危機一髪体験)を思い出していると、マッサージ部屋から聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「ちょ…!? 待て待て!尿道は止めてーッ!? 尿道一輪挿しってお前「煩いこの沢蟹ッ!! 気持ち良い声出せ!このッ!
(ジュッ!ジュボッ!! )」
「イイっ!すっ、すごッ!!
乳首拡張しゅごいいぃぃぃぃッ!!」
「良しッ!ご褒美だカミュ!イケっ!
蟹も客寄せにこれ位アヘれ!!」
「無茶言うなチキショー!!
(ジュボッジュボッジュボッ…プシッ、プシャァーー…)」
「ほほう、余程気持ちが良いのだな。
サガとやら、そら、早く。」
何やら恐ろしげな叱責の後の派手な水音と絶叫をBGMに、アスミタさんは尚も執拗に勧めて来る。
目を瞑り笑顔ではあるが押して来る力は本気だ。
その押しにまたもサガは泣き言モードになると、アスミタさんは面倒臭くなったのかサガをヤクザキックでアロマテラピー部屋にゴールさせる。
「一名様ご案内ィィィ!!アフロディーテ君、後でまた脱法ハーブとやらを頼むぞ!?」
「ハイ喜んでェーッ!!」
何時の間か出来た縦の繋がりに混乱しながら臨戦体勢を整えたサガに、アフロディーテが先制攻撃を仕掛けて来た。
「サガぁぁぁッピラニアンローズ!!」
神の鉄球ですら食い尽くした事のあるバラは、貸出用リラックスウェアを食い破りサガは全裸となる。
狼狽えず、負けじとサガもGEで応戦するがアフロディーテはデスマスクでガードしチャンスを待つ。
サガの技のモーション後に隙を見て、アフロディーテは盾(蟹)を投げ捨て一気に間合いを詰める。
今度は自らがサガの股間目がけて食らい付いて来た。
「そうはいくか!」
サガはアフロディーテに倣いカミュでガードをした。
「「!!??」」
ここに新たなカップリングが誕生した。(見た目サガ×カミュ×アフロディーテ)
[ 28/100 ][*prev] [next#]
[mokuji]