血の池マッサージ説明
この冥界話はエロス大盛の冥1って話の続きみたいな…そうでもないみたいな…。
冥王ハーデスに偽りの忠誠を誓い、冥闘衣を手にする事が出来た元聖闘士達は、今度は冥王軍の福利厚生に浴する事が出来る様に諸々の手続きをしに冥府の役場へと皆でやって来ていた。
「サガ…、本当に血の池地獄温泉とか入りたいか?」
「タオルが汚れて鉄錆臭が取れなくなるぞ。」
温泉パスポートの申請に並ぶサガに、蟹や山羊が呆れながら声をかける。
「汚れが気になるなら初めから赤いタオルで行けば良い!
多少の臭いも効能が良ければ上がり湯で洗い流せば良かろう!」
「そうだ!サガの言う通り、ダメな点ばかりに目を向けるな!
黄金聖闘士は、そいつの他の良い面を探したり、欠点をカバーしてやる優しささを持つべきなのだ!!」
「(カミュは無視して)
でも血の池だぜ?他人の血やタンパクが暖められた中に浸かるなんてよぉ…。」
「衛生面でもアレだな。臭そうだし。
もう黄金聖闘士じゃ無いし!
(カミュは本当にシオンの作戦を覚えているのか心配しながら)」
「そんなに云うならお前達は入るな!
私とカミュとシオン様だけで入るからな!!
(作戦は完全に忘れている模様)」
二人に振り向きながらデスマスクとシュラに言いたれたが
「イヤ、私も普通にパスだ。」
「誰が入ると言った馬鹿者。」
と拒否られサガは一人寂しく行く事となった。
血の池地獄温泉の近くに来るとやはり臭いが凄かった。
温泉の硫黄成分と、沸騰した血液の鉄錆臭が辺り一面蒸気と共に漂っている。
流石に入浴を躊躇っていると近くの血の池大爆布が目に入った。
入浴出来ない不満を観光で紛らわせよう作戦に切り替えたサガが近寄ると、滝は2つに割れ中から神々しい光と共に何だか見覚えのある男が結跏趺坐で現れた。
「お…お前はシャカ!?」
「如何にも、私は仏陀・釈迦尊に最も近い男と呼ばれた男だが…誰かね君は?」
シャカに似た男は聞けば先の聖戦で戦った乙女座の聖闘士アスミタさんであった。
打たせ湯ですか?と尋ねると滝壺に叩き落され水面に揚がる頃には血塗れの臭いもパ無いサガが出来上がっていた。
「むう…臭ッ!自分でも臭ッ!!
何か変な虫も寄ってくるし…(※ミュー)血が乾いてカピカピになるし…」
一気にテンションは下降し、泣き言しか口から出なくなってしまったサガがうなだれていると、先程見事なネリチャギをサガに決めたアスミタさんが近くにやって来た。
「…臭いな君は。」
「スミマセン、もう少しオブラートに包んで言ってくれませんか…?
私等、初対面ですし…。」
「初対面?そうか、アスプロスに似てるからつい…」
少し哀れに思ったアスミタさんが近場のスーパー銭湯に連れて行ってくれる事になり、サガのテンションはダダ上がりになるのであった。
(シャカと違ってアスミタさんには慈悲の心がありました)
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