壁説明・2





「カンパーイ!!」

 外国人男性4人と中学生は居酒屋チェーン店の個室でとりあえずビールを飲む事にした。
(※星矢は勿論ジュースで。)

「薄ッ!何だコレ!?」
「ビールじゃないの?」
「水で割ったみたいな味だな…」

 美人の特権を活かす為、アフロディーテが勝手にオーダーし、先にビールに口を付けたデスマスクとシュラが文句を垂れ、新教皇は卓下で星矢を挟んでシュラにセクハラ行為を働いていると、星矢が早速疑問をぶつけて来た。

「ところでさ、何で俺に小宇宙通信寄越したんだ?
紫龍じゃなくて、」
「紫龍じゃ…言葉が通じん…。」
「へ?! イヤ、だって…」
「紫龍が喋れるのは広東語(適当)と日本語だろ?その点お前なら聖域に居たから、」
「戦ってたじゃん!めっちゃ名台詞とか出てたじゃん!」
「アレは小宇宙で語り合っていたから…、」

 今更な言語の壁を語られ、そういえばそうだったか?と改めて小宇宙の便利さに感心していると料理が続々と出て来た。

「とりあえずシュラは日本語と箸の練習だな!」






 味はさっぱり分からなかったがディテの美人効果のお陰か大量にオマケされ土産(飴)まで貰い、全て片付けた頃には星矢以外全員出来上がっていた。

「タ…タツミを久々に生で食った…」
「タコな。本人の目の前で云うなよシュラ、」

オールで飲み明かした魚介類は流石に潰れ、アイオロスに引き摺られ星矢の先導で宿泊先へと移動する。

これからシュラが暮らすアパートで星矢達の隣らしい。

 部屋に入るとすぐに暮らせる様に家具は揃い、掃除された新居は改めて女神への感謝の祈りを捧げる程快適だった。

「でもコレじゃ声が筒抜けだね!猿轡作らないと!」
「さる?アイオロス、何で??」

「14歳は寝る時間です!星矢、今夜はすまなかった!さ、アイオロスも帰って下さい!!」

 快適な筈の新居のセキュリティ対策を脳内で立てるが、アイオロスの前には全て無効に感じてとりあえず帰って貰う事にする。

「でもさぁやっぱ心配だよ〜。シュラ大丈夫なの?」
「問題ありません。それよりも聖域でサガ達が待っているでしょうから、」
「それがさ、帰りたいけど足役のデスが潰れてるし…」

 見るとデスマスクもアフロディーテも未だ爆睡して床に転がっている。
が、身の危険を回避すべくシュラも負けていられない。

「貴方一人でも来たでしょう、帰りも「アレはムウに頼んでさー、」

速攻で負けたシュラは結局、3人の仲間達を泊める事となった。
ムウに回収要請をしたのだが、ムウは新教皇に買収されたのかジャミールで休暇中らしくガン無視を決めている。

せめてもの対策として4人雑魚寝で眠るが、矢張りと云うか魚介類をかき分けアイオロスはシュラの元に乗り込んで来た。








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