バックドラフト・2





『俺は、』

デスマスクは思わず喉を鳴らす。

その直後にバックドロップを食らったのだ。






(あの時何て言うつもりだったのか分かんなかったが…アイオリアか?
あのガキとデキてるとか言うんだったのか?
でもそれじゃあ俺に抱き付いた意味が…)

「オイ、蟹!ぼさっとすんな!!
コレ下界に行って出して来い!」

極秘な郵便ブツを山の様に渡されデスマスクは渋々と教皇宮を下る。






 何となく悶々としていたら下界ギリギリの村でシュラを見掛けた。

何気に見ると白銀聖闘士にバックドロップを決めて居て、キレイに三点頭立した後相手は泣きながら聖域に走って行った。

「お前辻切りならぬ辻バックドロップが趣味なのか?」

近づきながら尋ねると矢張り普段の偉そうな表情は一変して眉をひそめ顔を赤く染めて立ち尽くして居た。

「……。」
「オイ?」

肩に触れ様とした瞬間、またしてもデスマスクは逆立ちで土中に顔を埋めていた。

 土から這い出しお使いを済ませた後、デスマスクは何とか報復をしてやろうとシュラを探していた。

 そして小宇宙をたどって着いたのは、昔よくアフロディーテとシュラとデスマスクの3人でサボっていた秘密基地と呼んでいた小屋だった。

そこでアフロディーテが転がっていた。

シュラにバックドロップを食らった姿で。

「だから何なんだよバックドロップて!? 流行りなのか!?」

デスマスクが思わず叫ぶと、アフロディーテもシュラも矢張りエロスな雰囲気であった。

「シュラに尻をやらせろって迫ったら…」

「お前本当に顔に似合わず漢らしいよな。
でも、もしかしてシュラよぉ、今迄バックドロップかけたのって…?」

逃げようとするシュラの手首を掴み腕を封じながらデスマスクが顔を近付ける。

「人に見付かったテレ隠し?」

 暫く暴れていたがアフロディーテにまで押さえられ、観念したシュラはバツの悪そうな顔で答える。

「そういう行為は人に見せるモノでは無いだろ?!」
「童貞のクセに変な所で拘るな。」

「え?シュラ童貞なの?」
「女神に仕える…のに…その、」
「よし、じゃあ私が童貞を貰ってやるぞ!カモン!!」
「いらん!!」

 襲うつもりが初物と聞いてアフロディーテが俄然張り切ると、デスマスクも仕返しとばかりに乗り気になり息子が主張し始めた。

「よしディテ、前はお前に任す。俺は後ろの処女を…」
「処女では、無い!!」



その声に、時間は止まった。
3Pに心と股間を膨らませたデスマスクとアフロディーテを振りほどき、風車落としを二人に決めるとシュラはまた逃げてしまった。



 薄れゆく意識の中、デスマスクは『そういえばシュラが通販で買った箱はコンドーム会社の名が入っていたな…』と思い出していた。

 一箱で何グロス入っているのか今度調べようと思いながら今度こそ意識を手放すのであった。





バックドロップ流行説明・<了>




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