バックドロップ流行説明





「サガ、風呂のリフォームも良いがトイレは良いのか!?今ならウォシュレットとかどうだ?!」
「フム、只水洗にしただけでは芸が無いか。」
「教皇専用に魚(ウォ)シュレットなんてどうだ?! 天然だぞ!」
「…魚(ウォ)?」
「…お前まさか『私に跨れ!肉竿から天然水を出してキレイにしてやる!』とか言わないよな?」
「蟹には出してやらんが教皇様には特別サービスで白いせいえ「いらん!!!!」

 ティターン神族やらポントスやらとの戦いの後、女神無き聖域を仕切り己が正義の下、秩序と平和溢れる世界を目指す教皇が実は行方不明の双子座聖闘士のサガだった事を知りながら忠誠を誓うデスマスクとアフロディーテは今日も教皇と新しい聖域の為邁進していた。
とりあえず文明面から。

「聖域を秘匿しなければならないのは理解出来るが納得はできん!」
て事で電化を進め、インフラを整備し一気に聖域は文明開化をした。

結果、聖域は昔ながらのギリシャ的様式な生活スタイルと現代的合理化が合わさる一層不思議な土地となってしまった。

「自販機や信号も設置しましょう。聖域から下界に出た時に惑わない様に。」
「どこの孤島の子供だ聖闘士達は。」
「しかし下界から聖域に来た者が殆どな今、やはりそれなりに情報も利便性も無ければ…」
「『聖闘士にコンビニもPCも不要!』ってシュラが言ってたな。」
「アイツもどこのジジイだよ…。」

そう云いながらもネットの恩恵にあやかり、つい先日も通販の箱を抱えて自宮に入るシュラの姿をデスマスクは見たのだが。

「シュラか…。何とかして私の配下に…」
「未だサガの魔皇拳が効いてるみたいだ。最近格段とアホになっていたぞ。」
「アホでは困る…と云うかいらぬ。」

 アフロディーテが巡回と称して聖域内の女性を物色していると、シュラが海辺でアイオリアにバックドロップを決めた瞬間を目撃したと云う。

「鍛練は稽古場でやれ、と言ったがその数日後はそこの蟹に同じ事していて話を聞いていないのか…「あぁ!? アイオリアとだぁ?!」

 アフロディーテに言われて思わずその時の事を思い出し、赤くなったデスマスクはアイオリアの名前を聞いて同じ状況だったのかと今度は青くなった。
「何だ?アイオリアと同じ技食らったのがそんなに嫌か。
だったら少しは体術の鍛練を…」

 些か的外れな説教を始めるサガの声を聞きながら、デスマスクはその時の事を思い出していた。






『だから、お前童貞か?って。引く手あまたな黄金位でそりゃ無いだろ?』
『女神に仕える我等が童貞で何が悪い?』
『まさか女に興味無い訳じゃねぇだろ?俺もさー、溜まっちゃって…だからお前をダシにだな、』
『俺は溜っていない。他をあたれ。』

つれないシュラに背後から過剰なスキンシップをしながら尚も食い下がると意外な事に向き直り、至極艶っぽい表情で溜息を付きながら抱き付いて来た。

 息が耳元にかかる。

睫毛が本当に長い奴だな、と思った。






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