パイオツの3





 アイオリアは今度こそ引き籠もってしまった。

2日も職務を放棄している引きニートにまでなってしまったのだ。

同じく引き籠もり仲間なシャカが見るに見兼ねて、テレポートで直接室内に訪ねたりしてカレー味のカールを置いてくれたりするのだが、私邸の寝室から出る事は無かった。
今回の原因が原因だけにお母さん役のシュラを投入する訳も行かず、何か社会復帰する手助けは無いものかとアイオロスは考えていた。






 いつもの様にアイオロスが社長出勤で執務室に入ると、そこは雄っぱい地獄と化していた。

「もげるッ!乳首もげちゃうッ!!」
「伸びてまう〜!乳首が長くなって恥ずかしくてTシャツ着れなくなってまう〜!!」
「ニップルファックは勘弁してくれぇ〜!! 海の男はトップレスが正装なんだー!!」

ミロとアフロディーテとカノンが四肢を縛られ天井から乳首のみでぶら下げられ、デスマスクは一心不乱に仕事に専念し、サガはM字開脚で椅子に縛られ尻からゴーヤをはみ出させ失神していた。

「何、このハッテンサウナの二階みたいな有様!?」


奇しくもムウと同じ台詞で驚くアイオロスにアルデバランが説明をしてくれた。
そして皆の雄っぱい具合を見て、アイオリアはおっぱいアイスが好きだった事を思い出しある計画を思い付き二人に協力を呼び掛ける。
二人は快く快諾してくれて早速、脱ニート作戦開始となった。






「リア!開けなさい!お前の好きなおっぱいアイスを買って来たぞ〜!」
「早くしないと溶けちゃいますよ!」
「今なら女の子のおっぱいも見れちゃうぞ?! 皆トップレスでこりゃおっぱい天国だ!!」

 兄やムウならともかく、実直なアルデバランまでもが嘘を付くとは思えず、おっぱい天国に反応して少しだけ扉に近づくアイオリア。

そういえばおっぱい以前に、魔鈴に蹴られて以来股間センサーは未だ役に勃たず、全治もしていないのでちょっとだけ息子に元気を分けてあげても良いじゃないか!と開き直り、思い切って扉を開けてみた。



 そこには乳首を腫らしたミロとアフロディーテとカノンが女装して泣いていた。


 兄達にすかさず寝室への扉を閉められ
「泣きたいのはこっちだ!!」
と、アイオリアは思わず叫けびながら、笑顔の兄に愛の説教部屋へと引き摺られて行くのであった…。




おっぱい地獄の説明・<了>



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