竹槍直訴の説明




 約2週間の聖域復興ツアーから女神こと沙織は帰国を果たした。

慣れた空気がそうさせるのか、単に星矢と一緒だからなのか、城戸邸に着くまでに豊満な胸を最大限に利用して、星矢にセクハラを働いてみたりで始終ご機嫌であった。

屋敷前玄関でムウが四つ這いで泣いてるシュラに跨っている姿を見るまでは。

「…お二人共、つい1日前にギリシアでお別れしたばかりだと思うのですが。
そんなに私と別れ難たかったのですか?」
「イヤ、沙織さん!普通に対応しないで!下!下!」
「ちょ!? ムウ?! 何をやって…!
シュラから退いて下さい!!」
「何か邪武の姿がジャブ(ダブ)って見えたな!!」
「ウザイからドヤ顔しないでくれる?氷河、」

 紫龍だけが心配して駆け寄ると、ムウが竹槍に差した書類をジャミール邸への一本道並みに超能力で周囲に立て始めた。

「!?こ、…これは?!」
「シュラの直訴書状です。」
「多ッ!? 一人で書いたのコレ!?」
「女神…、山羊座のシュラ、黄金聖衣を返上したく「分かりました。辰巳、段ボールをここに!!」

悲壮過ぎるシュラの直訴を遮り沙織は段ボールを用意させる。

「待って下さい!シュラは、」
「段ボール製だろうと女神の聖闘士は聖闘士。
私は如何なる姿になろうとも女神への忠誠心は一時も失いはしません!!」
「てゆーか、何でまた四つ這いで待ち構えてたの?執事さん達困ってね?」

 玄関前での忠誠心云々な直訴状展開作戦は、意外に常識ある星矢の突っ込みに屋敷内の食堂へ持ち越される事になった。






「…では、貴方はアイオロスの黄金プレイに嫌気が差して避難して来たと、「いえ違います!」
「女神、違いますよ。兄弟の間に挟まれて身体がもた「違いますっ!!」
「アイオリアってすっげーちんこデカかったよな〜!」
「…星矢、何故知ってるのかしら?」
「?そりゃ、連れションとか…」
「そんなにデカいんですか!? シュラ!」
「何故目を見開いて笑う!何故俺に聞く?!」

 何となく事情を察した瞬と氷河以外は未だ納得出来ずに居たが、女神は決断を出す事にした。

「分かりました。山羊座はその官位と聖衣を一時聖域預りに。
シュラ、貴方はアジア地域の聖域との繋ぎ役・兼私のボディーガード役としてその身を預かります。」
「…女神…!」
「…貴方が聖域から居なくなると寂しくなりますね…。」
「ムウ、すま「但し、聖域から出動要請があれば随時向かって戴きます。」
「…はッ!本当に何と言って「早速要請が来てますが。」
「は!?」
「え〜『獅子危篤スグカエレ』アイオロスからですね。」
「……は?」






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