ペガサス竿幻想・逸物





「おおっあの形は!?」
「両腕のパーツが重なり水瓶の形をなした!」
「その水瓶の口からとうとうと煌めきながら迸り出るあれは…!(※先走り汁)」

 日本の城戸邸近くのアパートの一室でシベリア師弟は朝っぱらから全裸で己の逸物を曝け出していた。

「お前等片付けてからやれよそういう事は…。」

普段は熱血漢で頭の悪げなちょっとお調子者と云うのがパブリックイメージな星矢であったがアレな仲間が多い為、最近は意外に常識的に育って来ている様だ。

「カミュ、お前、オナる時のグリップはいつもそうなのか?」
「そっち?! 知り合いの部屋で朝からオナり合う事よりグリップに関心持つの!?」

自分と同じ怒りを持っているものだと思っていたのにまさかの発言に星矢はデスマスクに驚く。

「カミュ達はいつもの事なんだから一々ツッコミ入れてたら疲れるぞ星矢。
それよりも堂々とクソ山羊部屋の家捜しを出来る折角の機会だ。
エログッズを探さなければな。」

『本当にデスマスクとアフロディーテとシュラって仲間なんだろうか…。』

あんまりな発言をされて仲間意識って大人になったら薄れるもんなのかなとか星矢は思いながらアフロディーテを見ると、髪の毛をアップにして着ている服もジャージ上下な姿なのにそれでも美しい笑顔でアフロディーテは嬉々としてベッド周辺から物を引っ張り出していた。

 聖域に強制送還されたシュラの部屋を片付ける任務を時給850円で受けた星矢は同じく任務を受けたカミュ(興味本位で)と、師の匂いを嗅ぎつけた氷河と、自称シュラの親友な魚介コンビと共に、貴重品と備え付け家具以外の整理をこなして居る。
だが真面目に働いていたのは自分だけであった事に漸く気が付き、途端に馬鹿馬鹿しくなってとりあえず冷蔵庫に飲み物を求めて星矢はキッチンへと向かう。

包丁に混ざってグルカナイフがあったり冷蔵庫内にパンツがあったりしたがツッコミを我慢し麦茶を飲んでいるとデスマスクが何かを見付けたのか寝室が騒がしくなった。

戻ってみると魚介類も珍装になって居て星矢は更に脱力する。

「見ろよアイツやっぱりムッツリなんだな!
使用済みパンストとバドガール服だぜ!?」
「女を連れ込んでコスプレさせて喜んだりしていたのか…。
ムッツリ山羊め。他に無いのか?」

デスマスクが裸で使用済みパンストを頭に被り、その姿に興奮したのかカミュがクライマックスを迎え、その師の姿を見て氷河も果てる。
アフロディーテはバドワイザーガールの尻が接着したと見られる箇所の臭いを念入りに嗅いで居た。

だが星矢はそのコスチューム使用者が誰であったか知っていた。
先日アイオロスが泣きながらその姿でシュラの部屋のドアを叩く場面に遭遇していたのだ。(しかもモデル立ちで)

色々面倒くさくなって来た星矢は黙って片付けに戻る事にした。

「だからその手付きだと『お祈り』又は『火起し』と呼ばれるやり方だぞ氷河!
オーロラエクスキューションの構えだ!!
両親指で鬼頭を刺激し人差し指のリングでカリを締め付けて…、」
「紫のセカンドバッグかと思ったらブラジャーだよ!
凄ぇデケェ!! どんな巨乳だよ…!?」
「パンツもスケスケフリルだと…!? 一体どんなビッチと…って!!
陰毛みっけ!」

星矢はコンビニバイトの時給以下の給料で整理を黙々と続ける。





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