ちん☆の3





 乳首や金玉まで品評対象となったのか、アフロディーテやカミュに寄って様々な角度からじっくりと眺められたり触られたりしていて興奮したのか、やや角度を持った竿の先っちょがテラテラと輝いているのが見える。
まともな人間はここには居ないのかと、祈る気持ちで目を逸らすと窓際で夜風に当りながらケーキを食すムウとアルデバランが目に入り、弱々しい小宇宙で助けを求める。
だが聞こえている筈のムウはシュラを一瞥すると
『嫌ですよ面倒くさい。』と言葉を残し、余っていたケーキと共にテレポートで病室から消えてしまった。
アルデバランも忘れずに。

平時なら
『いい加減にしろ!!』
の一言で部屋から変態共を一掃出来るのに、と思い、腹立たしさに身を震わせながらも声をあげると面倒くさい事になりそうなのは分かりきった事なのでシュラは全てを無視して再び眠る事にした。

だがそんなシュラの努力に気付かないまま尻穴品評会は益々の盛り上がりを見せるのであった。

「尻穴の見掛けが如何に良くても結局は使用する物だ!!
挿入して気持ち良くなければ只の穴だ!オナホ以下だ!!」
「しかし例え同時に挿入しても入れる側の感じ方も千差万別。
十人十穴だぞカミュよ。どの様にして兄弟穴を評価するんだ?」
「昔老師に聞いた事がある…。
ほぼ同じ大きさのちんこと穴があり、雌雄付かない時にはW挿入と云う手がある、と…。」
「老師とお前何話してんだよ!? つか老師も一体…」
「して、そのW挿入とやらはどうやるものなのだ?」
「ちょっと待て!俺は兄貴に挿入るのも挿入られるのも勘弁だぞ?!」

ならばこの勝負、私の勝ちだな!等と勝ち誇るサガにカノンは引き下がれる筈も無く、カミュ指導の元双子のW挿入という奇跡は起きた。

アフロディーテとカミュは勃起しながらその光景を眺め、デスマスクはひたすらテレビに集中して現実逃避し、ミロは後で何か取引に使えるかなと写メを撮るのに夢中になっていた。






『…静かになったな…』

部屋には漸く平静が戻っていた。
だが人の気配は消えていない状態にシュラは訝しく思い、三度薄目を開けてみる。

すると床にカノンが背を下にし、下半身を上に持ち上げまるで椅子に座る姿を逆にしたかの様な状態で寝転ぶ姿がまず目に飛び込んで来た。
サガはそのカノンにやはり椅子に座るかの様に乗っかっている。
一体何のストレッチかと思うが小刻みに身体は揺れ二人共仄かに紅く色づく全身に汗を散らし、艶めかしい吐息に時折隠し様も無い喘ぎを混ぜて吐き出す姿に直ぐストレッチでは無い事に気が付く。

二人の臀部を見ると互いのちんこを互いの尻穴に差し込み、まるで快楽を奪い合っているかの様だ。

『………。』

人の病室で、とかお前等双子で、とか色々突っ込みを入れるべきなんだろうかとシュラはぼんやり眺めながらそう思ったその時、

「……ッッッ!! 〜〜あぁ〜……!」
「くぉッ!!!! ッあーーッ!!」

と、双子二人が同時に達した。







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