人馬竿1.5割増





『事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ!』
と、昔の人は言っていましたがここ聖域では会議室で事件は起きました。

「…んがッ!?」

 毎週月曜日の早朝06時に開催される、教皇宮の執務棟にある会議室での聖域駐在中な黄金聖闘士達に寄る定例会議。
粛々と会議が行われる中、任務等で聖域を離れている双子座弟・乙女座・獅子座以外の黄金聖闘士達(山羊座は本人希望に依り現在仮位)は、朝こっ早くから開催される退屈な会議にほぼ全員が討ち死に(=居眠り)をしていた。
だが急に傾斜が付いた議場テーブルに、付いていた頬杖を崩され殆ど全員が目を覚ました。

星座別に個性豊かな眠り方をしていたので中には未だ寝たままの猛者も居るが、起きた者達と真面目に起きて会議を進行していた者達はとりあえず異変の元凶を探し始める事にした。

「おい…、何かテーブル角度が45度になってんぞ…!?」

ミロが指摘する通りテーブルは上座の教皇席を頂点に斜めっていた。
そして異変の元凶と思われるアイオロス新教皇は幸せそうな微笑みを浮かべ居眠りをしている。

「…サガよ、貴方から見てどうなっているんだ?」
「…勃起…している…。」

先着順な着席をしていても、自席からではどうなっているのか分からないアルデバランが教皇補佐役にされているサガに確認すると、何となく皆予想が付いていた答えが返って来た。

しかしアイオロスの朝勃ちは更に傾斜角度を増し、このままでは見たくも無いフィニッシュまで目撃するのでは!? と黄金聖闘士達に緊張が走る。

「オイ!このままじゃ破裂するんじゃ…!?」
「誰か起こせ!爆発を未然に防げ!!」
「だがどうやって!? 下手に刺激すると…!?」
「いっそ止めを刺すか、全員で安全区域に逃げ…!?」

騒然とする中騒ぎの元凶は目を覚ました。

「お、おは…よう、ロス兄…。」

声を掛けられたアイオロスは暫くぼんやりとしていたが、皆の盾にされていたデスマスクに挨拶をされ、やっと正体を取り戻すと途端に溜息を付く。

「まぁ目覚めに蟹を見たらそうなるとしても…、どうしてこんな珍状態に?」

アフロディーテの質問通り、会議室用テーブルはアイオロスの勃起に因り、上に置いてあった資料や茶等が雪崩を起こし下座の魚介類コンビの手元に溜まってしまっている。

「…シュラがセックルさせてくれないんだ…!
もう1週間だよ!? 浮気しているんじゃ!? 「ハイ、次の議題。サガ、どうぞ進めて下さい。」

悲痛な面持ちで語るロスの話をムウは打ち切りサガに会議の続きを促す。
しかし魚介類が楽しそうなこの話題を見逃す筈が無かった。

「何何?アイツ浮気してんの?」
「だとしたら相手はリアたんか…そこのサガか…」
「!? 何故そうなる!私にそんな体力も暇もあるか!!」

矛先を急に向けられ隣のアイオロスにすんごい顔で見られ、サガは慌てて否定する。

「またまた〜☆昔はよく家畜扱いして週4で嬲ってたクセに!」
「!! 週4だと…!? 俺でさえ週1で我慢していたのに…!」






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