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今日君を見守ってる




小話まとめ 時透夢 「明日君のお参りにいくよ」 の続きというか過去話。小話まとめのほうは死ネタになってますがこちらはまだ平和です。これだけでも読めますが、とても短いです。



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「どうして今日は一緒にいてくれるの?」


なまえは嬉しそうな顔をしながらも困惑をしているような声色だった。しかし、この彼女の言葉は至極当たり前のものだった。いつもなら時透はいくら彼女が引き留めようとしても余程の用事がない限りは時間が無駄だとかきつい言葉を投げかけて無視を突き通していたからだ。

「今刀修理中なんでしょ? 君は甲だ。柱でなくとも、一番上の階級なんだから、今鬼に狙われたらまた強い隊員が減る」

一切発音に綻びを出さず、淡々とした口調で時透は言った。なまえは一瞬だけ悲しそうに眉を下げると、へらりと笑みを浮かべた。

「ありがとう」

鬼殺隊のためであって君のためじゃない。時透はそうは言わなかった。単にそれを言うのが時間の無駄だから。でも、本当に、本当に少しだけ、彼女の笑顔を崩したくないとも思った。しんみりと花弁の零れてゆく梅の花のような、そんな笑顔だった。



2018.12.8


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