さぁ決戦開始だ





「お妙さぁああん!」


「近寄るんじゃねェエエ!糞ゴリラァアア!」



ドッカーン





今日も銀魂高校の3年Z組は朝から騒がしい。先程お妙に一発殴られた近藤はまだ登校してから数分しか経っていないのに早くも保健室へ運ばれ、騒がしさの原因が無くなったかと思うと、今度は教室の反対側でワケ有り美少女九兵衛とそれに仕える東城がもめていたり…。隣のクラスから苦情が来ても可笑しくないほどの喧しさ。


その発生源は、おおまかこの二組なのだが最近また同じ類いの喧嘩男女が1組増えたという。





バコッ



「いった〜、何すんのよ腹黒栗野郎」

「俺のどこが腹黒で栗野郎なんでィ、このドMクソブタ」

「見ての通りだよ、性格は腹黒だし髪が栗色だし。それよりドMクソブタって言うな!」

「本当の事を言ったまでですがねィ」

「うるっさぁあい!糞野郎ォオオ」




近藤とお妙。

東城と九兵衛。


そして、


沖田と名前。


喧嘩男女2組の名がそう挙がれば、今じゃ、この名も挙がらなければ可笑しいだろう。今朝も沖田が飲み終えた紙パックジュースを名前の頭に投げ付けたのが喧嘩の原因だ。バコッと当たり、床に落ちた紙パックを静かに拾い上げ、ぐしゃっと片手で潰した名前はもう腸が煮えくり返りそう、いや、煮え繰り返っていた



「何さらしとんじゃァアア!このボケがァアア!」



怒声を発しながら名前が投げたその潰れた紙パックは、ぶわっと空中をさまよいバゴッと鈍い音をたてて沖田の後頭部に当たった。ふんっと、勝ち誇った表情の名前に対し後頭部を抑え振り向いた沖田の顔は黒い表情で…、



沖田は床に落ちたそれを靴でグシャリと潰した



「…この、糞アマが。」

「女、なめんじゃないよ」

「手加減もここまででィ、今からマジでさァ」

「かかってこいや栗モナカ」

「言ってくれるじゃねーか」




箒を持ち二人が構えれば、教室中の机は左右端に避けられ、あっという間にリングが出来る






さぁ、戦闘開始だ

(負けたからって泣くなよ?)
(そっちこそ、てか負けないし)





fin

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20091101 過去作品

綾咲恋菜





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