マヨケチャ
3学年へ進級してからもう半年。そろそろ前期と後期の学級委員がバトンタッチする頃だと言うわけで今日の6時間目のLHRは、
「…かなりめんどくせーけど後期の学級委員を決める。」
銀八先生がジャンプを読みながら適当に言った。その教師らしくない不適な態度が新八くんに指摘されたのは言うまでもない。っていうか毎日先生にツッコミを入れられるくらいマトモな人間なら新八くんが学級委員を努めたら…?なんて思っていると
「…マヨネーズくさ!」
隣の席で土方がマヨネーズをご飯にかけまくった得体の知れないものを食していた。本人は『土方スペシャル』と称しているんだが、どうも私には理解できない。彼の味覚もマヨネーズ丼も。
「マヨネーズくさ!とはなんだよ」
「油臭いんだよ!あと匂いが酸っぱいの!大体なんでこんな時間に食べてんのよ」
今は14時45分。あ、46分になった。もう一度言うが6時間目である。
私が「信じられない」と言うと、口の周りにマヨネーズを少々つけながら土方が言った
「なんで食うかって?そりゃそこにマヨネーズと飯があるからに決まってんだろーが」
…っていうか、そんなことどうでもよくて
「なんでマヨネーズをご飯に乗せるの?私には理解できない。絶対ご飯にはケチャップが一番合うから」
私は『ケチャラー』なのです
「ふざけんな。ケチャップなんざかけたら酸っぱくて飯がまずくなるだろうが!」
その時「おいおい…お前ら黙れェ」と銀八先生が止めに口を挟んだが、毎度のこと私らの喧嘩はこれじゃ、おさまるわけない
「バーカ、オムライスはケチャップライスが土台ですぅー」
「大体ケチャップはバリエーションがねぇけど、マヨは何にかけても上手いんだよバーカ」
「絶対ケチャップのほうが偉い!赤いもん!」
「赤関係ねぇだろ絶対マヨだ」
「ケチャだ!」
「マヨだ!」
何回も言い争っていたとき「じゃあ後期学級委員は、マヨとケチャの二人で決定な−」そんな言葉が耳を通った気がして私と土方は黙った。黒板をゆっくりと見た私は驚きと同時に落胆した。
「え…先生それ冗談ですよね?」
「いや、お前ら二人が喧嘩してるときにちゃんと話し合ったし話し合いの結果出た答えだ」
黒板には『後期学級委員 土方十四郎、名字名前』と書いてあり、みんなのほうを見れば全員がこちらを向いて拍手してるし…。
いや、なんの拍手!?これ祝福の拍手!?
「「ふざけんなァアアア」」
マヨ×ケチャ
(どうなることやら…)
fin
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20091101 過去作品
ヒロインを勝手に
ケチャップ派にして
ごめんなさい
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