坂田くんは…、
「なぁ夢子、今日のパンツ何色?」
…やはり変態だと思う。
「レディに何聞くアルカ?夢子が可哀想ネ」
いつから居たのか、神楽ちゃんの愛犬定春くんが坂田くんの頭をガリガリ噛んでいる。頭からダラァっと大量の血を流しながらも尚
聞いてくる。
「なァ、白?ピンク?」
「真っ赤だよ、坂田くんの顔面がね」
私は平然とした表情で血の滴る坂田くんの顔面を鏡に写した。鏡越しに見た自分の今置かれている状況をようやく把握した坂田くんは大量出血に驚愕する
「おまっ…定春!離せって!いたたたた!」
「いい気味アル」
「神楽、お前飼い主だろ?人間を噛むなんてどういう躾してんだバッキャロー!」
「変態やセクハラ男、怪しい人間は月に変わってお仕置きするヨロシって躾してるアルヨ、定春上出来ネ」
笑顔で定春くんに抱き付く神楽ちゃんに何も言えずにいた坂田くん。出血の量が酷かったらしくフラついた挙げ句、机に突っ伏せるように倒れた
「さ、坂田くん!?」
白目を向いていて、あれ?いつもの死んだ魚のような目よりこっちの方がイケメン?なんて思っていたが、机からも床へ滴り落ちた血を見て、流石の私も心配する
「保健室に行ったほうがいいんじゃないの!?ねぇ坂田くん!」
今連れて行かなければ、出血多量で死んでしまうかもしれない、そうなったら大変だ。だが焦っている私にこのド変態はこんな時でも言ってくるのだった
「なぁ、今日のパンt…」
「やっぱ、一回死んでみたほうがいいよ」
坂田くんは絶体絶命の危機の時でさえも変態だった
..
[*prev] [next#]
<<back