時間が過ぎ、昼休みの鐘がなる。
退屈な授業から解放されて思わず伸びをするオイラ。…言っとくけど寝てなんかないからな、うん。

購買で昼飯を買いに行こうといつものメンバーで行動を取る。鞄から財布を取り出し、腹減ったーとざわつく教室内を出ようとした時、後ろの扉から同時に赤砂も一人で出て行く姿を瞳に映した。
…そういや、赤砂昼休みって教室じゃ見かけねーけど、いつもどこ行ってるんだろう。

廊下を反対に歩いていく赤砂の姿が気になったが、急かしてくるダチ達に従って購買へと向かった。


いつもこの時間帯は当然のように混み合う購買。そこでお気に入りのメロンパンを買い、自販機で飲み物を買う。
渇いた喉を潤すために買った飲み物の飲み口を開きその場で口に運んでいると、…自分でも呆れるくらいだ。視界に入れたら離さないヤツの後ろ姿を目撃しちまった。

…赤砂、あんな方に。校舎の裏なんて何もないのに何しに行くんだ…?

オイラは静かに目を瞑り、鮮明に入ってくる購買前の騒がしい声、自販機の缶が落下する音…そんなもんは気にもせずに、僅かに眉間に筋を作りながら猛烈に考えた。
そしてカッと目を開き、後方から歩み寄ってくるダチ達に向かって言い放った。


「わりぃ!ちょっと用事出来た、先教室行って食っててくれよ、うん」

「あ?何だよ用事って」

「あー…先生に呼ばれたんだよ、何の話だろうなー全く」

「はっ…もしかしたら日頃の行いのツケが回ってきたな。ご愁傷様」

「アホか!オイラはいつも優秀だ!」

「優秀…それもどうかと」

「とにかく、行ってくる!」


流石にウソが下手だなオイラ。だけど、校舎裏へ続く道に丁度職員室があるから、咄嗟に出たウソにしては上手いと自分を褒めてやりたい。
校内のつき当たりまで行く。本当はこの階段を上がって職員室に行けるが、ウソを本当にする気なんて更々なく、つき当たりの脇の扉から外へと出て行った。





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