俺は君に好かれるためならなんでもするよと彼、一之瀬一哉はくりくりした大きな瞳で言った、瞼にくっ付いた睫毛ば上下に動いてニッコリと笑う。その笑顔にだってときめいてしまう私がいたりする、それはそうだ、だって彼は格好いいのだから、きっとそのせい。女の子なら胸が高鳴るに決まってるじゃないか。好きと言われて嬉しくないはずがないでしょうね。うん、だから私はまだ正常、どきどきするのは生理現象。くらくらするのは拒否反応。いや、これは正常じゃないかもしれない。

一之瀬一哉はかっこいい、それは認めよう。だって私一之瀬一哉のかっこいいところたくさん知ってるんだから。

まずは帰国子女なだけあって英語がすらすら読めて、書けること。英語の素読は必ず彼がお手本となり讃えられる。ゆったりとした彼の英語の発音に酔いしれているのは私だけじゃないはず。

それにサッカーが上手なところ、別名はフィールドの魔術師なんだって、それ程彼のサッカースタイルは綺麗で戦力となる。彼の一番の仲良しさんはきっとサッカーボールなのかもしれないや。

あとね誰にでも優しくて、平等で、人気者。女の子にはレディーファーストっていうアメリカの風流には日本男子は見習うべきだと思う。この前だってね私、見たんだ、自分が教室に入ろうとしてたまたまクラスの女の子とドアではち合わせした時は教室のドアを開けて右手を差し伸ばせば、お先にどうぞ。格好良かったんだ、だけど何だか胸が苦しくてたまらなくて何だか目頭まで熱くなったと思ったら涙まで零れちゃったから慌てて拭ったの、あれはいったいなんだったんだろうな。













「それは俺に恋してるんだよ」


ああこれが恋なのね、
そっかと私は言うと彼、一之瀬一哉は珍しく素敵な笑顔を崩して苦そうな表情をしました。















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鈍感な彼女
song 弱虫モンブラン

100910





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