午前の授業はつまらねえ。
教師陣はプロヒーローだが、いたって普通の授業ばかりだからだ。
俺の席から見える範囲でも大体の生徒が代わり映えのしない授業風景に辟易としている。
そんな中、普段の倍以上…下手したら演習時並みに動体視力を駆使する瞬間がある。


「それじゃ、この問題をミョウジさん、解いてくれる?」
「はい」


この瞬間だ。

高くもなく低くもない。丁度いい声が聞こえた後、ミョウジが教壇に立つ。
一段上がるだけでも、普段より腰の位置が高くなり、当然スカートの揺れが視界に入ってくる。

ミョウジのスカート丈はそれ程短すぎるわけじゃねえが、女子高生らしく生白い太腿が見えるぐらいのスリル感はある。
更に普通より長めの靴下(ニーソックスと言うらしい。)をよく履いているため、所謂絶対領域を拝むことができる。
そのスカートから見える白い太腿がまた程良い太さで、ソックスのゴムによってその柔らかさが体現されている。
スカートで見えそうで見えない太腿の上の膨らみ加減も妄想を掻き立てるボリュームだ。申し分ない。


「(今日もいい腰と足だ)」


教室内の大体の男はそう思ってるだろう。あの爆豪ですら、この瞬間は教壇から目を離すことはない。峰田に至っては机に乗り出さんばかりの勢いで観察している。

ミョウジのクセなのかは知らないが、片足に体重を乗せて立つことが多く、長めの解答の時は左右に体重移動をさせながら板書する。結果、腰を軽く振っているようにも見えなくもない。その腰に合わせて揺れるスカートがある種の誘いを匂わせる。


「(他の奴も見てると思うと複雑だな)」


触れられないと理解しているからこそ欲求が高まる。
あの太腿に噛みつきてえとか、スカートの中に手ェ突っ込んでみてえなとか、下らねえとわかりつつも脳内での妄想は止まらねえ。年頃だ許せミョウジ。

鉄壁のスカートの中の薄布を夢見るのはこの歳の男の性だ。遺伝子レベルで組み込まれてるからどうしようもねえ。

午後になれば生脚も見れるが、どうせなら俺があのソックスを脱がせてえ。それでそのまま押し倒して食っちまいてえ。
いや…着衣セックスっつーもんも興味あるな。制服着たままとか、結構クるんじゃねえか?


「(…俺も峰田とそう変わらねえな)」

顔に出ないだけマシか。
脳内ではどうだか知らねえけどな。
頭ん中でぐらい好き勝手やってもいいだろうが。



轟焦凍の独白
そして何食わぬ顔でお前と話す


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