雄英高校ヒーロー科の受験倍率は300を超える
1クラス 一般入試18人、推薦入試2人
それが2クラスしかない。少数教育にも程があんだろ!
受験料ガッポリか!

(いやでも、よく受かったな私…)

筆記の方はまだしも、実技の方は割りとボロボロだった気もするけど…
受かったなら仕方がない。謳歌しようじゃないかエリートJK生活を!

ナイーブ全開だった受験日とは心機一転。晴れやかな気分で校門をくぐる、が、

「…ひろっ!」

マンモス校だって知ってたけど、デカすぎだろ!教室行くだけでもしんどいわ!!
個性使ってもいいけど、場所覚えないと後々面倒そうだしな…

「地味めの!!」

「ん?」

おそらく私の教室と思われる扉の前で、女の子が1人中の生徒に話しかけていた。
ってか地味めって…確かに目の前にいる男子は地味っぽいけど…いきなりの罵り?

「(見た目と違って辛辣な性格なの?)…すみません教室に入りたいんですけど」
「あ!すみません!邪魔だったね!」

なにやら地味生徒と盛り上がってたみたいだけど、そろそろ私も教室に入らないと時間的にやばい。
…あれ、この地味男君、どっかで見たことあるよう…な?



「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。ここは…ヒーロー科だぞ」


…うわあなんかいるぅ
何この浮浪者!先生!先生不審者おるよ!ここのセキュリティどうなってんだ?!

「担任の相澤消太だ よろしくね」

私、ここにいる子達初対面だけど、今絶対に皆同じこと考えたって断言できる。
雄英ヒーロー科の先生たちは皆プロヒーローって聞いてたけど、この人もそう…なん…だろう。きっと。
何やら怪しい男(自称:担任)は着替えてグラウンド来いと指示してどっか行ってしまった。なんだろう焼入れとかされるんだろうか…。


「あの!よかったら女子更衣室一緒に行こ!」

すぐそばにいた辛辣(仮)の子が話しかけてくれた。何この子いい子…辛辣とか言ってごめん…


「うん、一緒行こ、私ミョウジナマエ。出来れば名前で呼んで?」
「ナマエちゃんね!私麗日お茶子、好きに呼んでいいよ!」
「(名前めっちゃ可愛いな!!)じゃ、お茶子ちゃん、でいいかな?」
「いいとも!!」

お茶子ちゃん…絶対にその内噛むな!いい子そうだしお友達になれそうでよかった…
ぱっと見、クラスに女子生徒少なそうだから少し不安だったんだよね。これなら高校生活充実しそうだ。





「個性把握…テストォ!?」

全然充実してない。いきなり波乱。
入学式もガイダンスもないってどゆこと!?高校生活なめてんの!?もしかして学校のイベント全部参加させないつもりなのかな…仕事してPTA!!

先生は私達の個性を測りたいみたいだけど、個性を使って体力テストってどういう…


「爆豪 中学の時ソフトボール投げ何mだった」
「67m」
「っ(うわっ!)」

でた
でたでたでたでた
入試の時、爆発的に目立ってたから絶対合格してると思ったけど。やっぱりだよ。
しかも同じクラス、かぁ


「死ねえ!!!」
…………死ね?

「今、死ねって言った?」
「う、うん言ってたね」

ほらぁお茶子ちゃんも引いてるよ!なにあいつ相変わらず怖い!
なんか周りめっちゃ楽しそうにしてるけど、これ個性によってはめっちゃ不利じゃん。最下位になっても不思議じゃな…

「よし トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し 除籍処分としよう」
「はあああああああ!?」


仕事しろPTA
”Plus Ultra”でまとめんなっ!


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