「しょ、焦凍…」
「ナマエ…」

ほんのりと薄暗い室内。
外はまだ明るく、遮光のあまり効いていないカーテンからはまだ陽の光が差し込んでいる。
私は今、焦凍の部屋にいる。

恋人同士になって時たま甘い雰囲気になる時があるが、未だにそれに慣れない。
特に、その、体の関係となると慎重というか…怖くて拒んでしまう。
だって…初めては痛いって言うし…何より恥ずかしくて消えてしまいたくなる!


「…ごめん!やっぱりまだ無理!」
「………」


今日も今日とて一歩が踏み出せなかった。
普段の彼なら許してくれる。だから今回も大丈夫だって思ってた。
思ってたんだけど…


「焦凍?…怒っちゃた?」
「………」


どうしよう…私があまりにも待たせるから嫌いに…

「わかった」
「え?…どうしたの?」
「ナマエは慣れなくて恥ずかしがるんだな」
「え…う、うん…ごめん」
「謝らなくていい。…慣れないなら、慣らすまでだ」


慣れぬなら
慣らしてみせる
まぐわいを


「…え?なに、どういうこと?」
「毎日慣らしていけばいい」
「何言ってんの」
「大丈夫だ。全て俺に任せろ」
「うん。何も大丈夫じゃないし、私了承してない。」
「まずは耳からだな」


ああ、またスイッチ入ってる。こうなるともう自分の気が済むまで止めないんだ。もう私もわかってきたよ!でも諦めていいことと悪いことがある!今回は後者だ!!


「ナマエ」
「あぁっ!…焦凍ぉ耳元で喋らないで…」
「今日は耳を慣らす」
「慣れない、よぉっ、んっ」

耳を舐められ、身体の力が抜けていくのを見越したように押し倒される。
このまま襲われるかと思ったけど、周到に耳だけを責められる。


「あっ、あっ、…ん、やぁ」
「はっ、…ナマエ、いいなすっげえそそる」
「や、ぁだ!…ん、へんになるッ!」
「なっちまえよ」

めったに見れない焦凍の笑顔。
出来れば違うときに見たかった。

その後も徹底的に耳を嬲られ、卑猥な言葉を聞かされ続けた。
どこでそんな知識拾ってくんだよこの変態いいい!!



轟焦凍のステップ1
人はそれを調教という


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