「ごめんね轟くん、本当にごめんね!」
「いや…俺も…何か悪い」
「ならオイラが代わってやるよ轟!」

「どういう状況だお前ら」

本日の実践訓練中、また峰田がやらかした。

「峰田が私のチューブトップをずり下ろしました」
「そしたらミョウジがオイラを叩こうとした勢いで頭のブヨブヨに触っちまって」
「ミョウジの手が塞がっちまったから、横にいた俺が代わりに胸をガードした」
「(めんどくせえ)…ミョウジのコスチュームをまた着せればいいんじゃないか」
「峰田が暴れたせいでチューブトップも変なとこにくっついて取れなくなりました」
「オイラの能力がこんなところで活躍するとは…グッジョブ!」

私が峰田の頭掴んで、個性で取れなくなって色々無防備になってしまった状況を見かねて轟くんが助けてくれた。イケメンの手ブラとか…私そのうち彼のファンの子とかに呼び出されるんじゃなかろうか…
相澤先生のとこ来るまで皆の目が凄い痛かった…皆誤解しないで!大体全部いつも峰田が悪い!

「なるほど、峰田の個性解除するために俺のトコきたのか」
「はい、すみません先生、お願いできますか?」
「ミョウジは一度コスチューム考えたほうがいいかもな。無防備すぎる」

ええ、それは私は最初から気づいてましたけどね!今サポート会社と交渉中なんです!

「先生!ミョウジのコスチュームでオイシイ思いしてる奴らがどれだけいると思って!轟だって羨ましいぐらいのラッキースケベ!オイラもあやかりてえ!」
「峰田の言い分もわからなくはないが、授業の妨げになる以上対策してもらうぞ」
「私が悪い様なこの風潮、解せぬ」
「………まぁ、ミョウジは悪くないな」
「ありがとう轟くん、そしてごめんね轟くん」

なんかこの三人の時に面倒事が起こってる気がする。

「轟、ミョウジのパイオツどん位やわけえ?」
「なに聞いてんのアンタ!頭握りつぶすよ!!」
「すっげぇやわけぇ。手に吸い付く感じ」
「轟くぅん!?微妙に手動かすの止めてくれない!?」
「大きさも申し分ない。でかすぎず小さすぎず。俺好みだ」
「やばい!轟くんがおかしくなった!先生はやく何とかして!」
「轟スイッチ入ったな!いいぞ!ビーチクは!?ミョウジのビーチクはわかるのか!?」
「もちろんだ」
「いやぁああ!!!せんせぇえ!!!」
「(面白いからもう少し見てよ)」


何かが吹っ切れたのか轟くんの息が荒くなってきた気がする!めっちゃ揉んでる!鳥肌立ってきた!!


「とどろきくんもうやめてぇ!」
「ナマエ、今の声いいな…」
「(そろそろやばいか)おら、峰田の個性消してやるからもう授業戻れ」


ようやく手元から峰田が離れた。と同時に轟くんの両手を外しにかかろうとするけど…


「轟くんもういいから!離して!」
「……」
「っ!っ!」

やばいやばい変な声出そう!
目の前に人がいるのにコイツ正気か!?

「これエッロイな!轟グッジョブ!!…あッ」
「どっか飛んだな、ミョウジの個性か」
「なんだよケチくせえな」
「…峰田。ほどほどにしておけよ」
「それはオイラじゃなくて轟に言うべき…」






「とどろきくん、本当にもうやめよう?」
「人気のねぇとこに飛んどいて何言ってんだよ」

先生と峰田に変なとこ見られたくなくてとっさに飛んだけど、なんか自分の首絞めただけな気がする


「なんで何時もいきなり変になるの?」
「………」
「峰田が変なこと言うせい?…それとも私がいけないの?」
「……ナマエのせいでもあるが、俺も悪い」

「私のこと…好きなの?」

自意識過剰かもしれないけど、彼の行動はあまりにも目に余る。もしかして…と淡い想いを抱いたが


「…わかんねえ」
「え?」
「わかんねえ」


わかんねえってなんだよ!!?じゃあなんで手ぇ出してんの!?

「なにそれ、それなら女の子皆にそんな感じなの!?そんなの峰田と変わらないわ!!」
「他の奴にこうなったことねえから、わかんねえよ」

なに、何が言いたいの!わかんないのはこっちだっての!
あっダメだイライラしてきた

「ふっざけんなぁ!!」
「っ!」

渾身の力を振り絞って彼の頬を引っ叩く。イケメン顔に綺麗な紅葉が出来たザマァみろ!

打たれて少し混乱している彼から離れて乱れたコスチュームを直す。
なんだか凄く胸がモヤモヤする。


「ちょっと頭冷やしなよ!」
「オイ!ナマエ!」


彼を残して私だけ演習場に飛んだ。このくらいは許されるはずだ。

「あれ、ミョウジ?戻ってくんの早かったな。轟どうした?」
「大体全部峰田のせい!」
「オイラが何したってんだ!?」



轟焦凍のスイッチ4
よくわからないけど凄く泣きたい気分だ


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