「黒」
「?…なに、峰田」
「ミョウジ、黒率高いな」
「なんなの。黒が何なの」

いきなりわけわからんこと言い出す峰田(いつものこと)黒って何、腹黒いとか?

「昨日は水色だった」
「?……っ!峰田あんた…そのうち訴えられるよ」

分かった。理解した。
私の履いてる下着の色だ。相変わらずの峰田で怒る気も出ない。

「見せつけるミョウジが悪い!オイラは誘惑されただけだ!」
「見せつけてないっつの!つかアンタこんな時に何言い出すの!」

そう、今はヒーロー基礎学のグループ演習真っ只中だ。緊張感持てよ!

「ホットパンツってエロいよなサイコー!」
「明日から下にレギンス履く」
「やめろよォ!」

セクハラだ。これもう訴えていいと思う。後で梅雨ちゃんにチクってやる舌ビンタされてしまえ!

「ミョウジ!お前何もわかってねぇ!お前のコスチュームがどれほど男子から支持を得てるのかを!」
「(まぁた意味分かんないことを)支持などいらんわ」
「なぁ!轟!お前もいいって言ってただろ!?」

なん…だと…!?

「いやいやいや、峰田あんた氷漬けにされるよ?巻き込む相手は選びなよ。轟くんがそんな下世話なこと言うわけないじゃん」
「なんだよ!イケメン贔屓かよ!なぁ轟言ってたよな!?」
「ああ」
「…なん…だと!?ええ!?轟クゥン!?どうしたの?体調悪い?」
「ミョウジ、諦めろ!男は皆変態なんだぜ!」

ウソだ。ウッソだー。

「それでも私は信じない。あっ、機能性で褒めてくれた?」
「足がいいな、太腿に挟まれたい」

何だ今の。轟くんの声に聞こえたけど…いやまさかな何だ幻聴かぁ

「腹とか背中とか撫でまくりてぇな」

峰田だ。轟くんの声に聞こえるけどこれは峰田が言ったんだ。絶対そうだ!

「肩とか胸とか誘ってるようにしか見えね…「先生!轟くんが!!轟くんがおかしいです!峰田化しています!至急リカバリーガールを!」
「と、轟?どうしたんだよ?さすがのオイラもそこまで下劣な事言わないぞ!」
「お前が言うな!!峰田は通常運転でアウトだわ!!」

轟くんの舐め回すような視線が気持ち悪い!これもう轟くんの皮を被った敵なんじゃ!?

「お、オイラ、轟のヤる気スイッチ押しちまったのかな…」
「よろしい、ならば今すぐオフにしろ!」
「こいよナマエ、暖めてやる」
「相澤せんせーーーー!!」

「お前ら真面目にやれ。あと轟は保健室行け。」



轟焦凍のスイッチ
只今の体温38.5度


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