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目をつぶれば、あの、不細工なサイケの姿が見えた。
真っ白な服で、黒い髪で、点々の顔をコロコロと変わらせる。

“ボクモ ニンゲンニ ナレタライイノニ”

それは音として再生されなかった。ただ、文字として浮かび上がった。
たった、二週間とか三週間とか、短い時間のはずなのに、どうしてこんなに、普段の日々が物足りないように感じるのだろう。












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