一人語り |
シズちゃんは爆弾みたいなものだ。 知らない間に時間が過ぎて急に爆発する、爆弾。 見た目は全く普通の人間と変わらない。金髪で、黒眼で、長身で、少し色白で、ちゃんと目もあり鼻もあり口もある。別に、角を生やしているわけでもなく、口からは鋭い牙をのぞかせることもなく、大男で筋肉隆々なわけでもない。 だからこそ、シズちゃんが周りを見えなくなるくらいに怒ったとき、そう、爆弾が爆発したときに、俺の愛する人間には大きな被害が及ぶ。見た目で判断できない爆弾なんて、いったいどうやって解除をすればいいんだろうね。 本人だって、そんな爆弾を持っていたくないのに。 まったく不幸な話だ。 誰にとって? もちろん俺にとってでしょ。 小説top |