君を失うことで僕がゆくことができたとしても、それは翼を奪われるも同然で、これでは羽ばたくことができない。


身体だけ大きくなった未熟な僕は無力だった。でも本当は、少しでいいから守りたかったんだ。


わかるのは、どうしてもあなたが好きで、悪いのは愛してしまった僕だということ。


あのとき彼女は、本当に笑っていたのだったか。もう今となってはわからないから、ただ祈ることしかできない。


消えてしまえと願っていた笑顔をいつまでも両手にきつく握りしめていた僕を、あなたは笑いますか。


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