01.カノキド
「こんな自分なんていなくなればいいのに」
ぼそりと呟けば怪訝そうな呆れたような顔をする君と目が合った。
もちろん、冗談だよと笑えば分かりやすい君はホッと安心したように小さく笑った。
君は変わらない。
君にも他の誰にも僕の気持ちなんて分かりはしない。
今日も僕は気持ち悪い笑顔を貼り付けて嘘を吐き続ける。
ホントは誰かに救ってもらいたいくせにね。
そう誰かが呟いた気がした。
本当はキドさんに気づいてほしいカノと気づかないキドさん
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