14.ヒビヒヨ



「ヒビヤのチビー」


「う、うるさいな!!」


クラスメイトのからかいにいちいち反応するヒビヤはクラスでいじられキャラとして定着しつつある。


あんなの無視すればいいのに、まぁ、それは私が第三者の立場であるから言えることなのかもしれないけど。


「…ヒヨリ、僕…チビかな」


弱々しく呟くヒビヤは流石に哀れに見えてきたが私の性格上、素直に慰めることも出来ない。


「…チビでしょ。私とそう変わんないし」


「そう…だよね…ヒヨリはコノハみたいな背が高い人が好みだもんね」


ヒビヤがどんどんネガティブな思考に陥っていくのを見て、コイツは何でこんなに鈍感なのだろうと首を傾げてみる。


「別に成長期が来れば身長も自然と伸びるでしょ」


「…そうかな」


何とか上手くヒビヤを励ますことが出来たようだ。


もっと別の励まし方もあったかもしれないけど、
クラスで一番小さくても私には誰よりヒビヤの存在は大きい…なんて言えるはずもないでしょ?













身長の小ささに悩むヒビヤとヒビヤにベタ惚れなヒヨリの話




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -