13.ヒビヒヨ



真夏に定番なラムネを口に含めば喉が渇いていたのかごくりごくり、と喉が鳴る。


隣にいるヒヨリにもその音が聞こえたのかヒヨリが不満げに顔を歪めるが僕は気にせずラムネをイッキ飲みしようとするがビー玉がつっかえて上手く飲めなかったがコツを掴めばあっという間に空になっていくラムネ瓶。


…もう少し、飲みたい


自分のラムネ瓶とヒヨリのラムネ瓶を見て溜め息をつく。


「…なによ、あげるわけないでしょ」


ヒヨリがムスッとしながらラムネを飲む。


「…べ、別に欲しいなんて」


「物欲しそうにしてたくせに」


ヒヨリの言葉に何も言えず黙りこめばヒヨリは満足したようにラムネを飲む作業を再開した。


僕はすることもないのでラムネに入っているビー玉をからん、ころん、と鳴らせていたらヒヨリに睨み付けられ、慌てて手を止めた。

何かやることないかとラムネ瓶を見つめ、青いビー玉を取り出した。


青いビー玉を空の蒼さと透かし比べる


「…平和だね」


ヒヨリがぽつりと小さく呟く。


「そうだね」


去年のあの夏が嘘のように平和でつまらないなとか思ったり
















どうしても非日常を求めてしまうヒビヒヨの話




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