隠してる存在とごまかす存在(カノキド)




今日は珍しくキドの姿が見えなかった……

なんてことはなくて

「カノ、ダメじゃないっすか!こうなったら探すのは難しいっすよ?」

セトの説教を聞きながら、僕は仕方ないなぁとソファから立った。

こうなったのはなぜか……それは僕の一言から始まったのだった

たまたまこの日は珍しくキドと二人で留守番

キサラギちゃんは仕事が休みらしく、マリーを誘って出かけた

セトはいつものようにアルバイトに出かけた

僕はソファに座って雑誌を読んでいた

キドはというと、いつものように朝食後の片付けをして、僕の隣でイヤホンをつけていたんだ

僕はただいたずらをしようと思って能力を使った

「ねぇキド」

「なんだ?」

キドはうざったそうに僕を見て、顔を真っ赤にした

「////////////」

思った通りの反応に僕はつい笑った。

「何で照れてるの?」

「照れてないっ///////!」

顔を真っ赤にしたままキドは僕を殴ってくるけど、まぁいつものこと

「可愛いなぁ……キドは」

僕がふいに呟くと、キドは僕を思いきり殴り、姿を消した

いつもなら目を凝らせば見えるのに、今日はそのままどこかに行ってしまったらしい

「いてっ……ってやっちゃったなぁ……」

呟きながら雑誌を机に置いたのと同時に帰ってきたのがセトだった

セトはキドの気配がしないのに気付いた瞬間、僕に訳を聞いてきた

だから話しただけだったのに、何故か説教をされたわけ

僕は仕方なく説教を聞きながら、ソファから立った

「仕方ないなぁ……」

とにかくキドの部屋に向かうことにした

キドの部屋は女の子らしくなくて、シンプルだった。

「キド?」

ベッドの上に無造作に置いてあるiPodを見てから、目を凝らす。

そこには膝を抱えてイヤホンをしているキドがいた。

うん、かなり音漏れしているね。

「キド!」

いきなりイヤホンを外せば、そこからはすごい音量の音楽が流れてて、僕はふいに止めた。

「何だよ、カノ」

キドの不機嫌そうな顔に少しむすっとしそうになる。

そこはあえて欺こう。

「キドって昔からそうだよね」

「は?」

僕のいきなりの言葉にキドは声をあげる。

「だってさ、照れたら殴るし、すぐに能力使う。」

少しむすっとしながらキドの隣に座る。

「それならお前だって……」

キドの小さな声が聞こえて、僕は耳をすませる。

「いつも欺いて……笑ってて……本心がばれないようにする。俺だけ好きだって気付かれるなんてずるい。」

キドの独白に僕は驚いてつい笑ってしまう。

「なぁんだ、キドも僕のこと好きなんだ。」

「わ、悪いか///////?」

キドが少し震える声で僕に聞いてきた。

「そんなことないよ。僕も好き。」

「そ、そうか/////」

これで仲直り。

照れたら姿を隠してる君を僕が見つける。

君はごまかす僕の本心に気付いてね。













レイの図書コーナーのレイさんから貰いました!!


カノキドかわいい、キドさんのツンデレが…カノキドはお互い信頼してるみたいな感じがたまりませんね!!








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