好き過ぎてどうにかなりそう



*カノキド




「…んー、」





まだ少し夜の静けさを感じるような時間帯に起きてしまった。





眠いし、だるい…二度寝しようとすると、ふと温もりを感じた。





自分の体を見れば気持ち良さそうに僕の体に引っ付いて眠っているキドの姿があった。





「…ん、」





彼女の髪を本能の赴くままに触るとくすぐったそうに身をよじるが気にせずさらさらな髪に指を踊らせる。





「…ふふ、可愛い寝顔しちゃって」





彼女がこうしていつの間にか一緒のベッドに眠っていたことは一度や二度のことではない。





最初は驚いて僕の体に抱きついていたキドも一緒にベッドから転がり落ちたり、平常心を保つので必死だったが今はもう慣れてじっくりとかわいい彼女の寝顔を見たりしている…慣れとは恐ろしいと思う。





「…あ、れ…カノ…?」





キドが眠そうに目を何度もまばたきをして少し体を起こした。





「ゴメン、起こしちゃったね」





確か、夜の任務が終わったばっかりでキドはまだ眠いはずだろう。




「…ん、いや…だいじょーぶ」





寝起きだからかゆっくりと幼子のように話すキドに自然と頬が緩む。





「…あのさ、」





頭をポンポンと撫でるとキドの顔が嬉しそうに綻ぶ。





「…なに…?」





この体勢だとキドが僕を見上げるような形になっているから地味に嬉しいなとか思いつつ彼女の唇に引き寄せられるように自分のものをくっつけた。





ほんの僅かな間の触れるだけのキスでも真っ赤になってぺしぺしと胸板を叩いてくるキドの姿に口元のにやけが止まらない。





「…バカ、恥ずかしいだろ、バカ。何だよ、もう…」





何回も可愛らしくバカバカと言いながら丸めた背中さえも愛しい。





「おはようのちゅー」





してみたかったんだよね、とニッコリ笑えば脇腹をつねられた。





あらら、もう寝起きから覚醒したのか…少し残念だと思う反面、いつものカッコつけのキドがやっぱ落ち着くかも…でも、まぁ…どんなキドも好きだけど…と彼女に言えば真っ赤な顔で蹴るなり、殴るなりしてくるだろうなと思い、開きかけていた口を閉じて、離れた体を自分の方に引き寄せる。





彼女の体温がこちらにも伝わってきて心地いい。
抱き締めることの幸せを感じる。




「…キド、あったかーい」





いい匂いもするしね、と付け足し、彼女の白い首筋に顔を埋めてすんすん、と嗅げば、キドに頬をつねられた。





「変態」





頬を真っ赤に染めながら睨まれても全然怖くない…むしろ可愛く思えてしまう僕は重症かな。





「知ってるー」





ケタケタと笑えばむー、と唸るキドの頭をゆっくりと撫でてやる。




あー、もう…なんか、好き過ぎてどうにかなりそう。





僕はもう一度愛する少女にキスをした。




















あとがき…


希梨様からのキリリクでカノキド甘

微裏になりかけて慌てて訂正しました、ちゃんと甘になってるか微妙ですがこんなんで良ければ、どうぞ!!


希梨様のみ返品、書き直し可能ですので気軽にどうぞ!!
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