I've never felt like this before.





俺はクラスメイトの男子…確か、田中と仲良さそうに話しているアヤノに視線向けながら一人、首を傾げていた。





四六時中、俺の後ろを引っ付いていたくせに最近、アヤノは必要最低限にしか話しかけてこないし、くっついてもこない。
本当に突然のことだった。





モヤモヤとした気持ちが胸を占めてきて何だこの苛々とした気持ちは…考えても考えても自分の気持ちが解らず結局、考えることを放棄した。


楽しそうに談笑しているアヤノを視界に入れないように余計な感情を抱かないように机に付して窓の外を見つめていた。



















「…タロー、シンタロー?」





いつの間にか眠っていたらしく、体をゆさゆさと揺さぶられている。





体を起こし、ふわぁ…、あくびをしてアヤノの方に目を向ける。





「…あ、やっと起きた!!」





たったそれだけのことなのにアヤノはこれでもかっというぐらいに嬉しそうに笑う。





「(…相変わらず、変なやつ)」





口には出さないけれど俺がコイツと一緒にいるたびに思うことだったりする。





大体、こんな無愛想な俺に話しかけてくること自体が俺にとっては不思議で不可解なことだ。





いや、俺と話してもつまんないから最近あんまり話しかけてこないんだ。





そんなことを考えながら相変わらず退屈な授業に参加して…そして、昼休みになった時のことだった。




















「なー、なー、楯山と田中ってさー、あいつら付き合ってんじゃね?」





中学生といえば異性にも興味を持ち始める年頃、当然このような噂は日常茶飯事で俺は大して興味もなかった、でも…『楯山』という単語を聞いた瞬間、自分の中の何かがブチッと切れた。





「あ、アヤノは俺の女だ!!」





椅子からバッと立ち上がり叫べば途端に教室の空気は静寂、クラスメイトの好奇心のような視線が容赦なく突き刺さり冷や汗が出てきた。





アヤノを見れば顔を真っ赤にして口をパクパクと動かし、何か言いたげな表情で俺を見つめていた。




あれか、俺は何かとんでもないことをやらかしたんじゃないか。





そっか、俺はアヤノに人生初の告白をしてしまったのか。





あまりの羞恥に耳も含めて顔が熱くなり、今にもこの教室から全力ダッシュで逃げ出したい衝動に駆られる。





「(…死にてぇ)」





早く誰か、この空気をどうにかしてくれ…!!





そう祈った直後、タイミング良くアヤノが俺の腕を引っ張って教室から廊下、廊下から屋上へと走った。





屋上に着いた頃には息が切れ切れになった…もう少し、体力をつけた方がいいかもしれないと反省しつつ俺の腕を引っ張った張本人であるアヤノを見るとちょうど目が合った、そして逸らされた。





「…なんで、あんなこと言ったの…?」





いつもとは違った声色でアヤノは俺に問いかけてきた。





「…なんとなく嫌だったんだよ」




なるべく素っ気なく言ってもきっと今、俺の顔が真っ赤になっているからアヤノには気持ちがバレバレな気がする。





「…シンタロー、ゴメンね…私、シンタローに焼きもちを妬かせようとしてわざと他の男の人とばっかり話してた」





「…どうして、そんなこと」





「私、シンタローにどう思われてるか不安で……でも安心した!!」




アヤノはふふ、と笑った。





「…勘違いすんなよ、別に俺は…」





アヤノのこと好きじゃない、なんて言えなかった。





もうなんなんだ、これ…自分の気持ちもアヤノの気持ちもまるで理解出来ない。





I've never felt like this before.
(こんな気持ちになったの初めて)



















あとがき…


失敗した…シンアヤ、好きだけど難しい…感情を文章にするのって難しいな…うーん







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