短編 | ナノ




永遠に目覚めない少女





*死ねた&カノさんが病んでるので閲覧注意!



















ーーもう彼女は目覚めないーー





僕の腕の上で安らかに眠っている彼女はびっくりするぐらいに軽くて、生気のない顔色で、体は冷たくて、彼女の胸から流れていた血液は赤から茶色っぽく変色し、固まっている。そんな彼女を見て僕は単純に美しい、と思った。まるで死の美しさを象徴しているようだなんて考えてる僕は相当頭がイカれてるのかもしれない。





「ねえ…キド…君は最期まで抵抗しなかったね…」










『俺の命は紙よりも軽い命だから、だから…お前に殺されてやるよ』










なんであんなに幸せそうに、僕を、愛しそうに見つめて微笑んだの?





「…僕の手、真っ赤だ…。僕はセトやマリーを、みんなを、この手で殺しちゃった。はは…」





自分以外、誰も生きてる者がいない空間で自分の乾いた笑い声が虚しく響き渡る。罪悪感はない。それはつまり僕は完全に化け物になってしまったのだ。真っ赤な色はヒーローの色だ、と言ってくれた人がいた。でも僕のこの赤く染まった手はどう見てもヒーローではない。むしろその逆、悪役そのものではないか。





「…ね、キド…どうしてこんな結末になっちゃったんだろうね…?」





彼女の頬を優しく撫で、その唇に自分の唇が触れるか触れないでかの距離で話しかける。





「…ただの嫉妬。いきすぎた嫉妬。」





キドを自分の物にしたかった。そしていつのまにかその『嫉妬』という感情は狂暴なものに変化した。彼女を生かすのも殺すのも自分次第という状況に興奮した。彼女の最期は僕の手によって終わった。なんて素敵で、なんて愉快なのだろうか。





「…つぼみ、愛してる。世界中の誰よりも君を…愛してるよ…」





ポタポタと自分の目から水が溢れ出てはキドの頬に落ちる。





「…寂しいよ、苦しいよ。ねえ、キド。助けてよ…なんで返事してくれないの…ねえってば…」





彼女を殺したのは僕なのになんで、なんで、こんなにも悲しいの?




「僕も今からそっちにいくね…だから、待ってて」





相変わらず、人間は儚く、弱いね。
だから、人間は美しい。
そして、だから人間は酷く愚かだ。




















あとがき…


意味不明www


カノさんもキドさんもどっちも病んでるし…動機がただの嫉妬って…汗


カノさんは精神的不安定なんですよ…うん。




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