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「いってらっしゃーい」

いつものように真紘(まひろ)は、父親を見送る。

今日は土曜だけど、パパの仕事は土日とか関係ないみたい。
今日も会議がある、って言って仕事に行っちゃった。
そんなパパに愛想尽かしてママは出てっちゃったけど、パパが僕とママのために仕事してる、って僕はちゃんとわかってるよ?

なーんて、わかってるけど、やっぱり寂しいわけで…。
最近、パパに内緒で変なコトしちゃうんだ。

「っん、ァ…っはぁ」

真紘は、ソファの上で自分のモノを握って上下に扱く。
口からは涎を垂らして、気持ち良いのか目は虚だ。

「ぁん、っふ…ぁ、あー、っ」

足の指先に力が篭って、イキそうになっていると、ガチャっとドアが開く音がした。
真紘は肩をビクッとさせてから恐る恐るドアの方を見る。

「ぁ、」
「真紘、ただいま」

パパがニッコリと笑いながら僕に近付いてくる。
僕は、頭が真っ白になって自分自身を握ったまま動くことができない。

「真紘、何してたの?」
「あ、やだ…」

必死に声を振り絞って、それしか言えなかった。
真一(しんいち)は、ソファの下にしゃがみ込んで真紘のモノの先端から出ている白い粘液を指で掬う。

「真紘…ナニ、してたの?」
「ぁ、やぁ…」
「ヤダじゃわかんないよ」
「パパ、見ない、で」

恥ずかしすぎて涙が浮かぶ。
握ったままの手もどうすればいいかわからない。でも、手を放したら、イッてしまいそうだ。

「真紘はパパがいないとき、いっつもエッチなことしてたんだ?」

本当のことだけに、否定できない。
俯いてると、パパが僕の手を掴んで上下に動かしてきた。

「あぁん!やめっ、ァ、はぁ、」
「真紘、エッチな顔してる」
「ん、っん、イク…ぱぱぁ…あ、なんで?」

パパはニッコリと笑いながら手を動かすのを止めてくれない。
僕は、気持ち良くて声を止めることができなくて、ただ喘ぐ。
ぐちゅぐちゅという音がリビングに響いて、それが自分の愛液だと思うといたたまれない。



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