06
気持ち良すぎて頭がおかしくなりそうだ。
凜太郎さんの大きな手に腰を掴まれて無理矢理腰を持ち上げさせられたかと思えば、無情にもその手を離された。
「ひぃ、ん!ッ、つ、はっ」
ぐちゅッ、っていう耳を塞ぎたくなるような音が聞こえたけど、凜太郎さんは気にせず何回もその行為を繰り返す。
カリの部分がしこりを掠めると、気持ち良くてぴゅくっと我慢汁が溢れた。
「気持ち良い?」
凜太郎さんの問い掛けに、口の端から涎を垂らしたまま必死に頷く。
「乳首は虐めて欲しい?…く、ッ、いやらしくおねだりして見せて」
「はぁ…ン、ちくび、触ってくださ…っ」
自分の両手で左右の乳首を摘んで転がしながら口に出す。
恥ずかしさよりも、もっと気持ち良くなりたいという欲望が勝ってしまった。
中々乳首を弄って貰えなくて焦れた俺は、自分で爪を立ててカリカリと引っ掻いたり少し強めに力を入れて押し潰したりして乳首を弄ぶ。
「やらし……おらっ、自分で乳首弄って気持ち良いって言えよっ」
「やっ、ひ!ッ、あっ、あっ、ちくび…きもちっ、あぁん」
凜太郎さんに言われた通り言おうとした所で、先輩のザラザラした舌で乳首をねっとり舐め上げられて俺の言葉は喘ぎとなって消えた。
それと同時にラストスパートと言わんばかりに急に腰の動きを早めた凜太郎さんについていけなくなって、先輩には乳首を吸われるまま、凜太郎さんには揺さぶられるままただ喘ぐ俺。
「ひっ、だめ…だめっ」
「ッ、ふっ、中に出すよ」
「だめ…あっ、アン!あぁ、ひぃん…あっ、あぁぁ」
中出しを宣言された直後に腹ン中が熱くなるのを感じて、あぁ…中出しされたんだぁ、なんて他人事のように思った。
下を見れば、俺の下腹部辺りもぐちゃぐちゃに濡れそぼっていて、自分も知らないうちにイってたことに気付いく。
気付いたところで、監督からカットの声がかかった。同時に今日の疲れがどっと押し寄せてきて意識を手放しそうになる。
力の抜けた身体を後ろにいる凜太郎さんに預けきっていると、耳にちゅーされた。
「鉄くん、お疲れさま」
「ぁ…凜太郎さ、」
今までもっと恥ずかしいことをしていたはずなのに、なんか耳にキスされる方が照れ臭い。
つーか、まだ凜太郎さんの埋まったまんまだしね。
「おい。なに鉄にキスしてんだよ」
急に先輩の低い声が聞こえてそっちを見たら、なんか機嫌悪い。めちゃくちゃ眉間に皺寄ってるし。
「圭さん、自分が鉄くんにAV出演依頼したのにキスが駄目とかワガママ〜」
「…うるせえ」
「せんぱ…ッ、んむ、ン」
喋ろうとした瞬間、先輩に唇を奪われた。
最中にしたみたいに舌を絡められて口の中を舐め回されてから、やっと先輩の舌が出ていく。
肩で息をしながら、そういえばさっきは先輩の息子さんをしゃぶったんだよなー…なんてことを思い出して顔が熱くなる。
「お?鉄くん、急に締まったんだけど…何かいやらしいことでも考えた?」
「ちが、…考えてません」
「そう?……鉄くん、また相手してね」
「鉄。次は俺が相手してやるからな」
見えない火花を散らせた二人にそう言い寄られて、次なんてあるのか…なんて思いながら、返事をしないまま襲ってくる睡魔に勝てずに俺は目を閉じた。