04
「お前…マジ、汚ッ」
「ん?全然汚くないよー。つか、お前じゃなくって南ね。南裕介」
こんなときになんだけど、やっぱ好きな人には名前で呼ばれたいよね。エッチしてるときなんて特に。
「顔、離せ…舐めんな、ン」
多分止めて欲しいってことで腰を揺すったんだろうけど、俺にはその行動がもっと、っておねだりしているように見える。
皺を伸ばすように舌先で丁寧に舐めていると、時折ヒクヒクとアナルが動くのがわかった。
「かわいー、ヒクヒクしてる」
「ば!あ、あっ、ふぁ」
がっつり見てます、とでも言うかのようにそう告げると、尻の穴がまた動いた。
「実況されっと興奮する?」
顔を上げて小馬鹿にしたように呟いてから、再度尻に顔を埋める。
舌先で突いたり淵を舐め回したり、果ては中に唾液を注いだりと卑猥な水音を立てながら好き勝手に舌を動かしまくった。
「も…い、加減にしろ…ッ、ふっ、ぅ」
「そんなこと言って、ちんぽは勃ったまんまですよー」
「やめっ、アッ!ンン、っ、あぁ!」
目の前にあった放置していたちんぽを指先でぴんと弾いた瞬間、我慢していたのか、勢いよくザーメンが飛び出してきた。
つーか、顔射っすか…。
「はっ、は、ぁ…ごめッ!顔に」
「まさか顔射されるとは…」
謝ってくる宏樹さんに対して、俺はわざとらしく口の端についていた精液を舐めとる。そんな俺の行動に、羞恥心が煽られるのか顔を赤くしていく。
「お前、馬鹿かよ!も、解いて離れ…ひっ!や、あぁん、っ」
「自分ばっか気持ち良くなって文句言ってんなよ」
「や、やめ…ん、あっ、あっ、ひ、ん」
ムードの欠片もない宏樹さんにイラついて、なんの前触れもなしにケツ穴に指を一本だけ突っ込んでそのままぐちゅぐちゅと無遠慮に掻き回してやる。
それにビックリしたのか、宏樹さんは身体を震わせて目を見開く。
「まだ二回目なのに、もうココで感じる?」
指を増やして聞いてみるけど、喘ぎ声しか出せないのか首だけを左右にぶんぶんと振ってみせた。
それがなんだか無性に悔しくて、突っ込んだ二本の指を拡げるようにしてからわざとアナルに顔を近付ける。
「宏樹さんの奥まで丸見え。こんなに俺の指うまそうにくわえてぱくぱくさせてんのに、素直じゃないなー」
「や、やめろって…ソコ、やだ、ッ、あぁんッ!南、やめっ」
指先で宏樹さんの感じるポイントをガリガリと引っ掻くようにしてやれば怯えたように小さく震えて涙をぽろぽろと零しだす。