02






――ピンポーン

「へ?」

こんな時にマジかよ。
居留守するしかねぇじゃん。
誰か知らねぇけど早く帰れよ!

しばらく経ったら、またチャイムが鳴った。
外に居る奴は、だいぶしつこそうだ。
俺は、居留守を諦めて、ティッシュで乱雑に拭いてからドアを開けた。

「はーい」
「あれ?ここって木村ん家じゃないんすか?」
「………」

なんだ、この今時っぽいヤンキーは。
木村って…隣なんだけど。

続きもヤリてぇし、早く帰って欲しいけど、隣人は今ヤッてるよな。
別に、隣人さんがヤッてようがヤッてなかろうが関係ないけど、流石に可哀相だよな。
俺、どーすりゃいんだろ。

「あー、もしかして俺間違えてますか?」
「あ、うん。木村、さんって隣」
「マジすか。すいませんっした」
「あ、でも!」
「は?」

やべー。なんで俺止めちゃってんの。
しかも少し不機嫌になってるし!

「わかった!オニーサン、俺に惚れちゃったんでしょ?」
「っば!」
「しょうがないなぁ」
「違っ、入ってくんな…ちょ、っん!?」

ズカズカと部屋に侵入してきたかと思えば、急にべろちゅーしてきやがった!
コイツは、俺の口の中を舐め廻して、時々俺の舌と絡めては吸う。

「んー!っふ、んぅ」

くちゅくちゅと音が部屋に響く。
がっちりと頭を抑えられてて、キスすっときの息の仕方がわかんなくなって苦しい。

「っぷは、ぁ」
「ど?俺のテク?」
「くそ、ガキ…」

グイッと服の袖で唇を拭く。
そんなことをしても感触は消えなくて、すげぇ悔しいけど、テクニシャン。
ぶっちゃけ勃起してるし。

「クソガキに感じてんのは誰だよ」
「なにっ、ひぁ!」
「キスだけで勃起してんじゃん。もしかして、キスだけでイケちゃう?」
「んな訳…ぁ、触ん、な」

ズボンの上から、俺のモノを乱暴に揉んでくる。
俺は、そいつの腕にギュッとしがみつく。
下着の中では、我慢汁が溢れていて、パンツが濡れてて気持ち悪い。

「っあ、マジ…やめ、っあぁ!」

信じらんねぇ。
ズボンの上から揉まれただけでイっちまった。
いや、さっきまでオナニーしてたし!

俺は、心の中で自分にフォローをいれる。
そうでもしないと、初めて会ったヤンキーなんかに呆気なくイカされたなんて悔しい。



 



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