02
「悠一さん、もう寝なよ」
ソファで寝入ってしまっている悠一さんを、チューハイの入ったコップを片手にユサユサと軽く揺さ振る。
「ん〜」
それ程お酒が強くもない癖に、調子に乗って呑むからそんなことになるんだ。
呆れたように溜息を吐き出してから、さっきより激しく悠一さんの身体を揺すった。
急に目をパチリと開けたと思ったら、目の前にある俺の腰に抱き着いてくる。
零してしまう前に、手に持っていたコップをテーブルの上に置いた。
三十路のおっさん相手に可愛いと感じてしまう自分は末期だと思う。
「っおい、人の尻揉むなよ」
「エッチするぞ」
「はぁ?酔っ払いは寝ろよ、っん」
「こんなに感じてるのに?」
人の尻を揉みながら、上目遣いでそう言ってくる。
尻を揉まれて勃ち上がってしまったものにジーパンの上から唇を押し当てられて、ゾクリと腰が疼いた。
抵抗したい筈なのに、お尻を揉まれると手に力が入らなくなって、俺は悠一さんの髪の毛をくしゃりと掴むことしかできない。
「真樹、可愛い」
「…死ね。酔っ払い」
憎まれ口を叩いている間にも、悠一さんはベルトに手を掛けてカチャカチャと手際良く俺を脱がしていく。
ジーパンが足元まで落ちていくと、下着まで濡れていて恥ずかしくて泣きたくなった。