あ、神田君が居眠りしてる。

授業が退屈になった私が小さく首を動かし辺りを見回すと、私の斜め前の神田君が居眠りをしていた。いくら大好きなアレン先生の授業でも、英語は退屈なのです。したがって、今日の暇つぶしは神田君の観察に決定。

コクリ、またコクリと眠る神田君のまつげに感心する。なんであんなに長いんだろまつげ。


「―――さん」


あっ神田君、今ビクッてなって自分でびっくりして起きた。


「―――さーん」


ぷぷっ辺りキョロキョロ見回してるよ。そんであたかも今ガタッてなったの俺じゃねえよみたいな顔してる!


「みょうじさーん!」
「はいいいい!?」


我に帰ればアレン先生があきれ気味に私を見て笑っている。あれ?もしかして、もしかしなくても、私当てられてる?

「問2の答えをお願いします」

あちゃー完全に聞いてなかったよ。なんかクスクス笑われてるし。ていうか変な返事しちゃったよ。ていうか今どこやってるの?ていうかなんでさっきまで居眠りぶっこいてた神田君に笑われてるの?


「・・・すいません。居眠りしてた神田君を観察するのに夢中でした」
「おいコラなにてめえ人様巻き添えにしてんだ」
「しかも3回ビクッてしてましたー」
「それは大変ですね」


先生は困ったように笑って、うーんと考える。多分このバカどうしようとか考えてるんだと思う。

そして先生は言った。


「みょうじさん?神田君の居眠り観察に夢中になるのもいいですけど、僕の授業の時は、僕のことだけ見てて下さい、ね?」


先生はそう言って片目をつむり、人差し指を口に当てていたずらに微笑んだ。


僕のことだけを見てて下さいね・・・?


「・・・よ、喜んで!!」


授業中と言わずに、ずーっと見てますよ!せーんせ♪



小さな期待



――――――

バカな子を書くのが大好きです。アレンさんが英語の授業してくれるならまばたきしないで授業を受けられる自信がある。


20110911



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