「ねえ丸井さん」


「んー?」


「キスしよ」


「絶対嫌ー」


「なんで?丸井さんビッチキャラじゃん」


「ビッチ言うな。仁王以外の人間とはしないの」


「俺も仁王なんですけど?」


「仁王兄としかしないの」


「えー?俺結構兄貴と似てない?」


「体型と顔は似てる。声はちょっとだけ仁王のが低いな。あと髪の色も違う」


「そのくらいいいじゃん」


「だあめ」


「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで」


「うるさい。生理的に受け付けないんだもん」


「うわっ、それキツイわー」


「黙れ年下」


「丸井さん可愛いからしょうがないでしょ」


「お前さあ、その丸井さんってのやめない?仁王に呼ばれてるみたいできもい」


「だって丸井さんは丸井さんじゃん」


「きもッ。ブン太でいいよ」


「ブン太って呼んだらキスしてくれる?その勢いでエッチ「しねぇよ」


「チッ!」


「兄貴の恋人を狙うな」


「俺は可愛ければ誰でもいい!むしろ寝取りとか燃える!兄貴プギャーしたい!!」


「胸はって言うことじゃねーから!お前のお姉ちゃんとヤっとけばいいじゃん、彼氏さんもいるみたいだし。大丈夫だよ俺偏見とかないから」


「あのババァとヤる?むりむり!絶ッッッ対むり!」


「なんで?可愛いじゃん。あ、どっちかってーと美人か。あと自分のお姉ちゃんのことババァって言うな」


「丸井さんのお姉ちゃん呼びめっちゃ可愛い…。俺は丸井さんがいいな」


「可愛くねぇから。お前女の子にしつこいって言われない?」


「なにが?エッチが?」


「うん」


「たまに言われるよね」


「やっぱり。なのにそれ以外は冷めてそう」


「来るもの拒まず去るもの追わず精神を持ち合わせたイケメンだから俺」


「アタマ大丈夫か」


「………………………ブン太」


「えっ」


「キス、しよ?」


「うっ、」


「ふっ、顔赤くなっとるよ?」


「…っ、…あ」


「ブン太」


「……あ…あ、ぁぁあぁああっぶねぇえ!まじやめろお前!!」


「惜しい!」


「声似せてんじゃねぇよばあか!」


「ブン太って呼べっつったのそっちじゃん」


「仁王の真似しないでよ」


「似てた?」


「キモい程似てた」


「イェイ」


「うざっ」


「でも兄貴の真似しただけで顔赤くなるのが悔しい」


「それはあれじゃん、単純に顔が近かったからじゃん」


「俺がこの顔じゃなくてもなってた?」
「絶対ありえない無理気持ち悪い吐き気」


「愛されてんねー、兄貴」


「まーね」


「きゃあ、うざーい」


「仁王も愛してくれるからそれのお返し」


「俺も欲しいそーゆー人」


「ならその遊び癖を治せ」


「ブン太になってほしいな、ってゆうアプローチだったんですけど」


「…お前ほんと仁王そっくりだな」


「あんな変態と一緒にしないでよー」


「同じだろぃ」


「同じなら俺のことも好きになってよね」


「だからそれはないって。お前は俺をなんだと思ってるわけ?」


「尻軽ビッ「違う」


「しかもヤリチン」


「お前に言われたくないね!」


「俺は心の穴を埋めるために遊ぶんだよ…」


「なんだその複雑な子設定。心の穴埋めるために他人の穴埋めんのかい」


「きゃあ下ネタ」


「うざっ、その反応うざっ」


「もー、ブン太うざいしか言わん」


「……やっぱ丸井さんって呼んで」


「なんでえ?」


「ニヤニヤすんな!つか仁王の口調マネすんのもやめろ!!」


「あーもう!かわいー!」


「…きっも」














(…なんてことがありまして)
(ちょ、満更でもなかったんちゃう?)
(いやー、もうなんだ。あれだ。なんだ)
(どこのオッサンじゃ)
(仁王にフラれたら仁王と付き合う)
(言うとけ言うとけ)
(まじだけど?とりあえずキスして)
(………くっそ、その顔好き)
(知ってる)











...

この一件からブン太くん呼び
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