▼仁丸と幸村と柳と赤也



丸井くんが風邪を引きました。




「へっっっくし!あ゙ーー」


「おん?ブンちゃん風邪?」


「んー、ぽい」


「めっちゃ鼻声やのー。面白い声になっとる」


「うるせー白髪頭め」


「普通に酷い!」





「あ、そうだ仁王。ちゅうしない?」


「せっかくの可愛い可愛い発案やけどものすごく裏がありそうやから遠慮しとくぜよ」


「いいじゃん。俺の風邪を治すつもりでさ」


「ん?なんでちゅうしたら風邪治るん?」


「仁王に風邪移るから」


「それ俺損しかせんやん!いやじゃよ!」


「俺とちゅうできるだけで喜んべよな。学校中にどんだけ俺の風邪欲しい輩がいると思ってんのさ」


「なんやそれ自慢か!憎ったらしいわぁ。ほんま最近の子は皮肉しか言えんの!?」


「どこのおばさんだよ!」


「皮肉なんて言うなっちゅう話じゃ!」


「皮肉じゃない、事実だ」


「むっきーーーー!もう怒った!まーくん極限にプンスカじゃよ!」


「きもいなあ」


「いっつもきもいきもい言うけど、俺ブン太の彼氏だよね?俺、ちゃんと彼氏だよね?ちょっと貶しすぎじゃない?」


「標準語でてんぞ。あと、仁王はちゃんと好きな人だよ」


「ッ!」


「冗談だから。頬染めんなキモい」


「じゃあなんでキメ顔で言うじゃ!おまっ、俺が男やったからよかったもののこれが女やったら大惨事じゃよ!?」


「赤也は男だけどこれで大惨事だったぜ」


「赤也にやったん!?あかん、あいつは純粋やからいろいろあかん!」


「いや、さすがに大丈夫だろ」


「孕ませられる!」


「俺、男!赤也も、男!意味わかんねえ!」


「名前何にしよっか!?つか赤也羨まあああああ!!!!死ね!!!」


「なんなの?つっこんでほしいの?そんな標準語ばっか喋ってどうしたの?俺風邪っぽいって言ってんじゃんかだから多少は頭も痛ぇし咽も痛ぇし心なしか寒気もすんだよ。労れよ、声のボリュームだけでもいいから俺を労れよ」


「や、あの、うん。ごめんしゃい」


「す い ま せ ん でし た 。じゃねえの?ごめんなさいならまだしもごめんしゃい?それ方言じゃねぇだろ?」


「すいませんでしたほんと」


「よし、ちゅうしてくれたら許す」


「くっそ、くっそ」









「ふふ、あいつらいつ見ても可愛いね。五感奪いたくなっちゃうよ」


「同感だな」


「ボケなのかツッコミなのか受なのか攻なのかよくわからなくなっちゃってるとことかほんと可愛い」


「俺としは早く喧嘩でもしてお互い大っ嫌いになって別れないかなーとか思ってるんすけどね」


「そんなことする前に赤也の五感奪うよ」


「むやみやたらに五感を奪うのはやめないか精市」


「いいじゃん減るもんじゃないしー」


「こっちの神経がすり減るっすよ!」


「すり減るような神経もないでしょ、赤也は」


「こら、あまり事実を突きつけるな」


「柳さんが一番ひでぇ」














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