丸井ブン太は可愛い。

俺より11p低い身長、大きな瞳、つけまいらずのばさばさ睫毛、ぽってりした唇、テニスしとるくせに白い肌、ぽよぽよしとるほっぺ、ふわふわな赤髪。

普段平気で殺すとか言うしキスもセックスも特に恥じらうとかしないくせに、なんかようわからんとこで照れたりするのとか可愛すぎて禿げそうじゃ。あと無意識にすっごい嫉妬するとこも可愛すぎて禿げそう。

や、ていうかもう総合して可愛い。全部が可愛い。ブン太の可愛さで俺の毛根がフライアウェイ。


…………。


あああああ!可愛い!!エクスタシーな可愛さ!!この可愛さは罪じゃあ…!可愛さは罪なんじゃああ…!!
やけどこのせいでブン太のこと狙っとる輩がけっこうおるらしいんよね(柳調べ)。それに気付いとらんブン太は小悪魔より小悪魔ぜよ。

料理上手くて甘いもん好きでお菓子作り得意でこれだけで女子力高いのに、

重 い の 持 つ の 苦 手 。

ぎゃんかわ!!!俺の(強調)ブン太ぎゃんかわ!!!

な?こんなん男が放っとくわけないやろ?例えば去年の文化祭も、……まあこれはまた別のお話じゃから今度機会があったら話そうかの。


でな、なんで俺の脳内がこんなにもブン太で溢れてるか言うと、昼休みにうるさい空間から逃げたくてブン太と一緒にテニス部の部室にきたんよ。…鍵のことは聞かんでくんしゃい。
二人きりだからって色気より食い気なブン太とそういう雰囲気になんてなるわけがなく、いつも通り昼飯タイムスタートじゃ。ブン太は自前の弁当のあとに菓子パンとプリンやらチョコやら自分が持ってきてた分とジャッカルに買いにいかせた分と女子からもらった分のお菓子たち全部おいしそーに平らげとった。そんなとこも可愛い。部活やめてデブになってもきっと可愛い。そんなわけで、腹が満たされたら人間眠くなるのが真理っちゅーもんで。

部室内唯一のオアシス、幸村お気に入りソファーをひとりで占領して寝よった。

俺はと言うと、硬いベンチをわざわざ移動してきてブン太の寝顔を拝める位置にセッティング、からの、鑑賞会開始。


で、今に至る。


いやあ、しかし可愛いの…あー喰いたい。喰ってしまいたい。ブン太相手ならカニバリズムもいけそう。つかブン太も可愛いけどブン太の創るお菓子がこれまた可愛いんよね、文化祭で優勝するほどの腕前やし。

ああもうこんな子が俺のお嫁さんなんて考えただけでにやにやが止まらん。真田語で言う『たまらんな!』てやつじゃな。

そういえばブン太が誕生日にだしたCDあれ、あの歌は俺への歌やんね?
『大切な人へ』だの、『大好きな人』だの、『今ここにいて欲しい』だの、『ただそばに(ry』だの…!挙げ句の果てには『愛するすべてを届けに行くんだ』だと…!?これは俺への歌じゃなかったら悲しすぎてずっと真田に変装し続けるわ。
もう!まーくん悲しい!!あんなん、曲聞いて『俺(私)のこと?///』なんて真に受ける馬鹿がいたらどーするんじゃ!!まーくんが制裁するわ!!幸村に変装して黒魔術と圧力によりめっちょめちょぜよ!!!

幸村最強!ハァーハッハッハッ!!





「…仁王」

「ハッ、……おん、起きたか」

起きる気配なんてしなかったんやけどね、起きちゃったか。あ、もしかして高笑い声にでとった?

「…ん?」

そんなに見つめてどうしたんじゃ。寝とっても起きとっとても可愛いのこいつはほんまに犯すぞこのやろう。

「なに、俺そんなにかっこいい?」

やだその挑発的な表情あかん可愛すぎえろ可愛すぎ
「可愛い」

「あ?」

あ、これは完璧に声にでとったね。あーあ、明らかに不機嫌じゃ…。ってゆうか、これは睨んどるんじゃろうか、誘っとるんじゃろうか。眉間に皺寄せて上目使いて…。えろかわ!!


「俺かっこよくなりてー」

「ブン太かっこいいじゃろー」

「まじ!?」

「試合中に天才的?って言うときだけ」

「…微妙」

むしろこれ以外にかっこいいところがあっては困る。可愛いのにかっこいいってあかんそんなんまーくん許しません!

しかしどんどん不機嫌になってくのう…面白い。

「充分じゃろ」

「違くて。さっきの俺の真似?」

「おん」

「似てねぇ!詐欺師のくせに全然似てねぇ!」

「ブン太は声質的に真似しずらいんじゃ」

「どう、天才的?…はいこれが本物」

上半身を起こしてお決まりの台詞とポーズ。
俺好みに整った可愛い可愛い顔を少し動かして挑発的に笑う表情。

あー、もう、


「天才的」


すぎて、心臓が持たん。






《好きな丸井はブン太です》








...




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