剞「界なんて知らん

「あーもうお腹いっぱーい」
「もうそれ捨てちゃいなよー」

赤「……俺、ああいうのあんまり好きじゃないっす」

幸「食べ物は粗末にするなってやつ?真田かよ」

赤「ああ、確かに副部長言いそう…。けど、自分で頼んだんだから全部食えよって思っちゃうんすよねー」

仁「そんなん本人らの自由じゃろ」

赤「でもよく大人も、世界にはご飯食べれない子もいるんだぞ!って怒るじゃないっすか!あ、丸井先輩ならわかってくれます?」

丸「いやわかんねえけど?」

赤「えっ」

丸「そんなに言うなら残した物今すぐそいつらに届けろよって思うな。だいたい、その<ご飯も食べれない子>だって毎日飯食うようになったらそのうち、自分のキャパ超えた分は残すんだって。生きてる環境が違うだけじゃん。なんで俺らが言われなきゃねーのって思う。まあ俺は滅多に残すことないから言われたこともないけど」

幸「ブン太らしい自論だね」

赤「らしいっすか…?」



凾ツまり雑魚が喚くなってこと

「お前、急に入ってきてなんなの?」
「仁王が連れてきただかなんだか知らねえけど、にしてもちょっと調子乗りすぎだよな」
「オイ、なんか言えよ?」

比「…私は、」

丸「それはー、お前らがー、弱いからじゃないんですかー?」

「ハァ?」
「何だ丸井かよ。テメーもでけえ口叩くようになったな」

比「やめたまえ丸井君。君まで避難される必要はありません」

丸「何、庇ってるとか言いてえの?残念ながら俺は真田のパシリでお前のこと呼びに来ただけ。第一コートで仁王立ちしてっぞ」

比「……ありがとうございます」

丸「はいよ。さっさと行け、俺が怒られんだし」

比「しかし…!」

丸「めんどくせえなあ!早く行けよマジで俺が怒られっから!」

比「………すいません」



丸「…………で、何の話だっけ」

「おっまえ…マジで偉くなったもんだな」
「レギュラー様様ってか?どうせ顧問に媚でも売ってんだろ?」
「ハッ、顔が良いってのは得だねえ」

丸「得だぜ、顔が良いと。試合ひとつにしてもお前らが汗かいてるのと俺が汗かいてるのじゃ俺のが盛り上がんだろ?まあそれでレギュラーになったわけじゃねえけど…信じても信じなくてもいいわ。何勘違いしてんのか知らねーけど、どんな手使ってもレギュラーになったらその瞬間そいつのが偉いんだぜ?学生の部活なんて上下関係ハッキリしてる狭いコミュニティの中じゃ尚更な。途中から入ってきた?仁王が連れてきた?そんなの関係ねえよな。確かなのは今、現在、お前らが柳生より格下だってことだけだよ。けどこれで充分すぎんだろ、これだけわかってりゃあとは何もわからなくていいわ」

「……」

丸「まっ、そういうことでさ。柳生にあーだこーだ言う時間あんならその分練習するなりすれば?批判が怖くなきゃ怪我させてレギュラー落とすことだってできんだし、何かしら行動したらいいと思うぜ。じゃあな」


凾゚んどくさいのが何よりも嫌

丸「……めんどくせえなあ」

赤「?何かあったんすか?」

丸「日曜に東京で遊ばねーかって誘われてんだけどさあ。せっかく部活オフなのに遊ぶとか頭沸いてんじゃん?」

赤「わいてる…?かはわかんねーっすけど、遊ぶの良いじゃないっすか!俺なら即オッケーしちゃいますけどね」

丸「ああ、お前生まれつき頭沸いてるもんな」

赤「ひっでぇ!あんまりだ!」

丸「ハァ…断ろっかなーでもそれはそれでめんどいしなー」

赤「その相手ってどんな人なんすか?」

丸「…よくわかんね。前に新幹線で隣になった人」

赤「はぁ!?マジで!?丸井先輩ってめんどくさがりのくせにコミュ力ハンパないっすよね!」

丸「そ?普通だろ。第一、愛想悪くしてる方がめんどくせえじゃん。適当にニコニコして話合わせてた方が楽」

赤「それをサラッと出来ないからみんな悩むんすよ!」

丸「俺めんどくさいを避ける為なら割りとなんでもできるわ。まあその結果こうやってめんどくさいことが起きたりもするけど」

赤「すごいっすね…。なんか次元違うとこで生きてる感じっす。そういうのなんて言うんでしたっけ、インガオーホー?」

丸「馬鹿にしてんのかテメェ」


剪Nが言ってると思ってんの?

幸「聞いてよブン太!跡部の野郎が俺の前髪馬鹿にしやがるんだよ!!自分も大した髪型してないくせにだよ!?それに俺より自分の方がかっこいいとか美しいとかほざくの!!!なにあれなんだよあれ!!!!!!」

ブ「言わせとけって。跡部も自尊心保つのに必死なんだよ」

幸「…俺かっこいい?」

ブ「かっこいい」

幸「美しい?」

ブ「白雪姫より美しいぜ」

幸「本当かい?」

ブ「おうよ。跡部が何て言おうが、幸村くんのこと世界で一番憧れてる俺がそう思ってんだから、世界で一番かっこよくて美しいに決まってんだろい」

幸「ありがとう」


赤「…………てことがあったんすけど、丸井先輩ってすごいっすよね。部長に慣れてるっていうか…扱いが上手いっていうか」

仁「まあアレと付き合って俺らみんな3年目じゃしの。しかしブン太のはたぶんなんも考えとらんからできるんじゃろ」

赤「いやいや、なんも考えてなかったら部長の地雷踏みまくりっすよ」

仁「それはお前が馬鹿だからよ。そもそもブン太と幸村は最初からあんな感じじゃったけ、合うんじゃろ。性質的な部分が」

赤「なんか仁王先輩の話小難しくてよくわかんねーっす。理系のクセに」

仁「しばいたろか」


刄vラチナペア

ジ「……また喧嘩か」

丸「あれ、なんでわかった?」

ジ「袖口汚れてんぜ。返り血だろうけど」

丸「うわあ最悪ー、あとでシミ抜きシクヨロ」

ジ「絶対ぇやだ。…けどま、ココアくらいなら奢ってやる」

丸「それ高くつくんじゃね?ありがたくちょうだいするけどさー」

ジ「おう。………いい加減さ、悪口なんかにいちいち反応すんのやめろよ」

丸「今更だろい。何年こうやってきたと思ってんの?」

ジ「だけどよ…」

丸「俺はお前の悪口言ってるやつらが嫌い。お前は俺の悪口言ってるやつらが嫌い。だから喧嘩売るし売られたら買う。お互い様お互い様」

ジ「…まあ、俺も癖っつうか、条件反射みたいになってるとこはあるけどな」

丸「条件反射で殴りかかるなんてさっすが俺の相方」


剌氓チたもん勝ち

丸「はい、リピートアフターミー。勝ったもん勝ち」

赤「勝ったもん勝ち」

丸「勝ったもん勝ち」

赤「勝ったもん勝ち」

丸「OK」

柳「宗教活動か、丸井」

丸「人聞き悪ぃなー。赤也がテニスで1番大切なこと教えろっつーから教えてやってただけだろい」

赤「教えてもらったっす!」

柳「人選がおかしいだろう。丸井は………ああ、下の世代は知らないのか」

丸「柳が脳内で俺の事貶してる確率100%」

柳「お、よくわかったな。ということで赤也」

赤「何すか?」

柳「丸井にその質問はだめだ。なぜなら何をしても結果勝った者がルールで全てだという思考回路の持ち主だからな。俺はそれに対して否定こそしないが、素直なお前にはまだ早い」

丸「でもほんとのことじゃん」

赤「大丈夫っすよ柳さん!丸井先輩だけじゃなく、ちゃんと皆に聞く予定なんで!」

柳「…ほう、少しは賢くなったじゃないか」

丸「柳が常に赤也のこと馬鹿にしてる確率100%」


刳ロ井の1番

赤「先輩先輩。レギュラーの中で1番テニス強いのって誰っすか?」

丸「幸村くん」

赤「ならテニスうまいのは?」

丸「巧い、なら俺」

赤「かっこいいのは?」

丸「幸村くん」

赤「好きな顔は?」

丸「仁王」

赤「一緒にいて楽なのは?」

丸「皆楽だけど強いて言うなら1番はジャッカル」

赤「いなくなったら困るのは?」

丸「ジャッカル」

赤「冷静なのは?」

丸「柳」

赤「守らなきゃって思うのは?」

丸「ヒロシ」

赤「潔いのは?」

丸「真田」

赤「可愛いのは?」

丸「顔なら俺」

赤「顔じゃなかったら?」

丸「お前」

赤「…へへっ」

丸「何だよきもち悪ぃ」


剏Z貴

仁「弟うざすぎワロタ」

丸「双子みてーだよな」

仁「よう言われるわ…。けどあっちのが性格悪いぜよ」

丸「お前イタズラ好きなだけで性格は悪口ないもんな」

仁「ブン太は性格良いように見せて悪いよな。悪いっちゅうか歪んどるいうか」

丸「歪んでねーし普通だし。つかお前のその変な妄想俺の弟に吹き込んでんじゃねーよ」

仁「妄想じゃないもん」

丸「気持ち悪。次はねえからな」

仁「えー」

丸「弟にだけはかっこ悪いとこ見せらんねーの。兄貴は弟守るのが役目だろ?なのに性格悪いとか歪んでるとか思われたら、素直に守られようなんてならねーじゃん」

仁「性格悪いのは見方変えればかっこいいかも知れんぜよ」

丸「残念ながら厨二病だわそれ。とにかく、弟の前では一生かっこいい兄貴してたいの」

仁「お兄ちゃぁあん」


刄eイソウカンネン

赤「セックスしてー!」

丸「黙れよ童貞。右手と言う名の恋人がいんだろ」

赤「現実はつまんねっすよね!何で俺生身の女の子とセックスできねんだろ!?」

丸「ボディに一発入れて穴にも一発入れちまえば良い話だろい」

赤「それ強姦!サイテーじゃないっすか!」

丸「ああハイハイ。声のボリューム下げろ馬鹿うるせーんだよ。セックスしたいだけなら出合い系アプリとか使えば?それかそのへんのビッチに頼むとか」

赤「ええ…。セックスってこう、好きな子とり両想いでドキドキしながらやるもんでしょ…?」

丸「……そうなの?」

赤「えっ?今これ俺がおかしい感じになってんすか?」

丸「俺はセックスは性欲処理としか思ってねーからよくわかんないわ。女としても男としても気持ちよければそれでいいじゃん?」

赤「うわあ…」


凾P.2年生へ

丸「まあ適当に頑張れ」

真「ふざけるな丸井」

丸「あー…めんどくせえな。俺がお前らに話すのは最初で最後になると思うから、よーく聞いとけよ。お前らが今こうして俺の話聞いてる立場にいるってことは、みんな才能がねえってことだ。才能があるやつってのは、うちなら幸村くんとか、他校だと青学の越前、四天宝寺のチビとかな、素人でさえ圧巻されるくらい上手くて世界に通用するやつのことだ。そりゃ真田とかも強いしお前らに比べたら俺も強い。一応全国のてっぺん争いに加わってるわけだし。でもそれはさ、センスがあるってだけなんだよ。もちろん努力もしたけどな。けど才能のあるやつ、んー、天才でいいか。天才が1しか練習してないとしてもその他のやつが10練習したところで勝てねえ、スポーツも勉強もそう出来てる。ならいくら練習したって無駄だろ?毎日血反吐吐くような練習して努力したって後から現れた天才に全部持ってかれちまうもんな。でも、ここにいるやつの中にも努力する才能を持ってやつはいるかも知んねえ。他のやつとは比べ物になんねえほど努力して、もがいてもがいて、そうやって天才と対峙し合えるやつも稀にいる。遅咲きのスーパースター、なんてなんて言われるのがそのタイプだ。普通の人間なら途中で諦めたり挫折したり満足したりするところで止まらなかったやつだ。努力すればいつか、なんて甘い考えが通用するように世の中は出来ちゃいねえけどさ、努力する才能があれば成功するようには出来てんだ。まあ結局才能が全てってことなんだけど。だから、お前らもプロになって海渡りてえならその才能が開花するまで死ぬ気で頑張れ。てか死ね。以上」

真「……ふむ。最後の一言は余計だが実に丸井らしい考えだな。良いと思うぞ」

丸「はいはいありがと。喋りすぎて疲れたー」






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