▼丸井と赤也



「先輩先輩」


「あん?」


「最近、カップルのlineって流行ってるじゃないっすか」


「あー、つぶやいたーとかでか」


「そうそう。てことで、見せてください」


「は?」


「いやだから、丸井先輩と仁王先輩のline、見せてください!」


「…別にいーけど、おもしろくねーぞ?」


「いいからいいからっ」


「ほれ」


「あざっす!」








仁王:昼飯作っとって襟足焦がした
仁王:(画像)
丸井:料理は?料理は大丈夫だった?
仁王:そっちの心配かい
丸井:仁王の心配とかねーわ
仁王:デスヨネー



丸井:なあ、さっきチビ共と遊んでたんだけどさ、気付いたら一人増えてんの
仁王:ごめんそれ俺
丸井:なんだお前かよしね



仁王:昨日街でめっちゃブン太に似てる女の子おった
丸井:俺のが可愛い
仁王:まあぶっちゃけな
丸井:お前俺と付き合えてて幸せもんだな
仁王:世の中見た目だけじゃないんよ
丸井:どうゆう意味だコラ



丸井:カマキリ
仁王:ああ、雪で造る洞窟みたいな
丸井:それかまくらな
仁王:東京にある大仏の…?
丸井:それも鎌倉
仁王:わかった、元祖オネェな
丸井:それカルーセル〇紀
仁王:遠いな、さすがに
丸井:ほんとだよ



仁王:今日赤也にうっかり掘られるとこじゃった
丸井:なにその地獄絵図
仁王:いやな、赤也が俺の後ろでスッ転びよって、その時持っとったラケットがけつに(ry
丸井:赤也のラケットが最大の被害者


丸井:やべえ太った
仁王:さすがに70越えたら抱けんわ
丸井:越えてねえよしね
仁王:すぐ死ねって言うな
丸井:痩せるまでセックス禁止な
仁王:えっ
丸井:しばらく左手と遊んでてください
仁王:無理難題



仁王:おはようさん
丸井:にんじんさん
仁王:さくらんぼさん
丸井:しいたけさん
仁王:ごぼうさん
丸井:あなーのあいたれんこんさん
仁王:すじーの通ったふーき
丸井:煮物食いたい
仁王:わかる



仁王:腹へった焼肉行こ
丸井:あー俺も腹へったー
仁王:やっぱ遠いからビニ弁にしよ
丸井:俺よくばりパスタ
仁王:玄関の鍵開けといて
丸井:早くね



丸井:昨日までの月は綺麗でしたね
仁王:あなたとは死にたくない
丸井:意志疎通完璧じゃん俺ら
仁王:ダブルス組もか
丸井:無理だろ
仁王:な








「…なあもういい?俺パズドラ途中だったんどけど」


「え、あ、はいっす」


「ん」


「なんかあれっすね、lineだとバカップルじゃないんすね」


「え?バカップルな時なんて普段から一瞬もねーだろ」


「いやいやいやいやいや。あんたらのあれをいちゃつきって言わないなら世の中非リアしかいないじゃないっすか!」


「素敵な世界じゃん?」


「先輩がそれを言うんだ」


「つかそもそも俺そんなに仁王とlineしねーし」


「あ、それは見てて思いました。1回もしてない日もちょいちょいありますよね」


「だって考えてみ?朝一緒に登校して、同じクラスで昼飯も一緒に食ってて部活も同じ、帰りも一緒に帰って、次の日がオフとか部活だけならどっちかの家に泊まり。このうえlineとかメールとかで何話せって?」


「…うわあ。なんかちょっと引いたっす」


「俺なんて1年前から引きっぱなし」


「でしょうね。でも内容的には 長く続くカップルのline に近いっすね!」


「それはよくわかんねーけど、結局さ、すきすきすきだいすきー!って常にフルパワーで愛してたら疲れんのも飽きんのも早いんだろ。だからまあ罵り合ってるくらいがちょうどいいんじゃね?」


「ぅ、うおおお…!」


「なんだよ」


「丸井先輩が珍しくまともなこと言ってる…!」


「うるせーわ」


















...
もはや夫婦くらいの感覚で付き合ってる仁丸




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