ガチャリ…
テツ君と特力のドアを開けるとそこには、特力メンバーはみんな歓迎パーティーのために準備中だった。
「あ、やっときたか!名前に黒子ー!」
「美咲!遅れてごめんね」
「遅れてすみません」
「いいから、早く手伝え!」
私たちは美咲に言われ、みんなを手伝うことにした。
「あ、和成!」
「お、名前遅いじゃねーか」
そこには、飾り付けを作っている幼馴染みの和成の姿があった。
「ごめーん。ってあれ?翼くんは?」
「翼?そういえば見てねーな。おーい、美咲ー!翼はー?」
和成が大きな声で美咲に聞く。
「それが、いねーんだよ!探してきてくんねー?」
「だってー」
そう言うと和成は私の手をとって立ち上がった。
「え?え?」
「探しに行くぞ!黒子!この飾り、後は頼んだ」
「分かりました。安藤くんを早く見つけてきてくださいね」
「りょーかい」
製作途中の飾りをテツ君に押し付け私たちは、翼くん探しに出かけた。
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「…で?場所分かった?」
和成は、街灯に手をあてて目をつぶっている。
そして、目を開けた。
「…あー、あいつまた木の上で寝てるよ」
苦笑い気味に言う和成。
それにつられて私も苦笑いを浮かべた。
「それにしても、和成のアリスって便利ー」
「は?」
和成のアリスは、記憶操作のアリス。
あらゆる物質の記憶を操作できる。
さっきのように無機物のものからでも記憶が読み取れるのだ。
「お前のアリスのほうが便利だろー」
「えー」
すると、目の前に知っている青を見かけた。
「あ、大輝ー!」
「んあ?名前と高尾じゃねーか。どーしたんだよ。今は、能力別クラスの授業じゃねーのか?」
相変わらず黒いなー(肌が)。
「そうなんだけどさー。新入生の歓迎パーティーするからさ!あ、そういえば翼くん見なかった?」
「見てねーよ」
「だよねー」
和成は、ふと何かを感じたのか慌てふためいた。
「ちょ、なんかあっちのほうで棗くんが騒いでるって、地面が…」
「…日向くんが?」
「ちっ…悪い、高尾。案内してくれ」
「いいよ。ほら名前も行くよ」
「うん」
そこで、私たちは少女に出会うのだった。
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