「あ、高尾くんありがとう!」
「テっちゃんによろしく言っとけよ」
「うん!」
今、見ている光景は何だ。
学校からの帰り道。
敦は、今日の国語の点数が悪く追試をしていて俺が早く帰ってきた。
そして、家の前でのこの光景。
なんだなんだ。
名前っちと一緒にいるやつは誰なんだ。
「――名前っち」
「あ、涼太。おかえり」
可愛い笑顔で俺におかえりを言ってくれる。
これがいつもだったら嬉しすぎて抱きつきに行った。
だけど、今は。
「……え?涼太どうしたの?」
俺が抱き付きに行かなかったことに首をかしげる名前っち。
ああ、かわいいかわいいかわいいかわいいかわいい。
「――こっち来て」
「きゃっ!」
無理やり細い手首を掴み、家に入る。
まだほかの家族は帰ってきていないみたいだ。
「テツ兄はどうしたの?」
「テツヤは、今日は風邪ひいて…」
「ふーん、そう」
リビングに入る。
口癖がない俺を不安そうに見つめる名前っち。
その瞳が俺は好きだ。
「で?さっきいたのは誰?」
「さっき……ああ、同じクラスの高尾くんだよ。テツヤが心配で家に来てくれたの」
言った瞬間、名前っちの口を塞ぐ。
そして、ソファーに倒し、馬乗りになる。
「んあ、りょう、たっ!」
「名前っち……は、あ」
角度を変え何度も何度も唇をむさぼる。
もう、俺の頭の中がイライラして。
壊れそうだ。
「名前っち、好き。愛してる。この世の中で俺にとっての女は名前っちだけ」
「涼太……?」
手を、スカートの中に入れる。
すべすべで気持ちいい。
これだけで、俺の欲を満たせられる。
「ちょ、涼太!やめて!嫌だよ!」
「だーめ。やめない。やめてんかあげない」
首元に顔を持っていく。
名前っちの匂い。
頭の中をマヒさせる。
「ん、名前っち、愛してる」
首筋に何度も口づけ、赤い印をつける。
肌が白いから、よく映える。
「や、めっ……んっ」
「名前っち名前っち名前っち」
ああ、愛してる。
愛してる。
世界の何よりも。
その瞳も髪も、声もすべて。
「名前っちは、俺のものっスよ」
また俺は、名前っちの唇に噛みついた。
――――――
薔薇(黄色)…嫉妬
thanks,星様