沈黙ガーデン | ナノ
「……テツヤ?」


深夜2時過ぎ。
ふと起きると、いつも隣にある温もりが消えていた。


「…どこ行った?」


いつも一緒にいる半身がいないとやっぱり不安になる。
テツヤに感化されたなあ、私。


ガチャッ


ドアを開けて下へと降りるために階段を降りる。
すると、リビングが明かりがついている。


「話し声がする……」


聞き耳を立ててみることにした。


「それで、こんな時間に僕たちを集めて何を話すんですか、征十郎兄さん」


「そうだぜ、せっかく巨乳特集をみようと思ったのによ」


…とりあえず大輝は、殴る。


「そうっスよ、征にい。俺、今日モデルの仕事があるんスけど」


「俺は何もないからいいしー」


「朝ごはん作らなきゃなのだよ」


こいつらほんと何話してんだよ。


「お前たち、聞け。こんな時間に集めたのは名前についてだ」


「っ!!」


私の名前が征十郎くんから出てきた途端、兄弟達の顔つきが変わる。
おい、なんでそんな真剣になってんだよ。


「…それで、名前になんかあったのかよ」


大輝が真剣な顔つきで言う。
それにみんなが頷く。


「いや、考えてみたんだが…名前を遊園地に連れて行ったことがないなと思ってね」


「征十郎兄さん唐突ですね」


ほんとに唐突だね。
私も考えてみると遊園地行ったことないかも…
兄弟のみんな、家がいいって言ってほとんど買い物以外は家だったな。


「では、来週の土曜日に行くからその日は開けとくように」


特に涼太ね。と釘を打つ征十郎くん。
涼太は、すごい勢いで頷いている。
そりゃ征十郎くんの命令は、絶対だしね。


「じゃ、みんなおやすみ」


遊園地楽しみだなー!


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アサガオ…はかない恋、固い約束、愛着